実家暮らしは家賃や光熱費の負担が少ないため、貯金に最適な環境といえます。
しかし、その環境を活かしきれず、思ったように貯金額が増えないと悩む人も少なくありません。
この記事では、実家暮らしの人の平均貯金額を年代別の目安とともに紹介し、手取り収入に応じた目標額や、明日から実践できる賢い貯金のコツを解説します。
実家暮らしなのに貯金が増えない?多くの人が陥る3つの原因
実家暮らしは一人暮らしに比べて生活費を大幅に抑えられるにもかかわらず、なぜか貯金ができない、あるいは貯金ゼロという人もいます。
貯金が増えない、または少ないと感じる背景には、実家暮らし特有の環境が影響している場合が少なくありません。
多くの人に共通する原因を知ることで、お金が貯まらない状況から抜け出すきっかけが見つかります。
家賃負担がない安心感からつい油断してしまう
実家暮らしは、家賃や水道光熱費といった主要な固定費の負担が軽減される、またはほとんどないという大きな利点があります。これにより、可処分所得が増加する可能性があります。しかし、経済的なゆとりがあることで、「まだ大丈夫」と支出への意識が緩み、趣味や交際費、ファッションなど、日々の支出が増加する傾向が見られることもあります。
結果として、収入が増加しても、それに伴って支出も増えてしまい、貯蓄に回せる金額が想定よりも少なくなるケースも考えられます。
収支を正確に把握できておらず使いすぎている
毎月の給料がいくらで、何にいくら使っているのか、その内訳を正確に把握していないことも貯金が増えない大きな原因です。
どんぶり勘定で生活していると、自分では無駄遣いをしているつもりがなくても、コンビニでの買い物やサブスクリプションサービスなど、小さな出費が積み重なって大きな金額になっていることに気づけません。
収支が不明確なままでは、どこを節約すべきかの判断もつかず、効果的な対策を立てることが困難になります。
貯金の目的や具体的な目標金額が決まっていない
「将来のために貯金したい」という漠然とした考えだけでは、貯金を続けるモチベーションを維持するのは難しいでしょう。
「3年後に200万円貯めて一人暮らしを始める」「1年で100万円貯めて海外旅行に行く」といった、具体的で明確な目標を設定することが重要です。
目標がはっきりすることで、日々の節約や収入管理に対する意識が高まり、目的達成のために計画的にお金を貯めようという意欲が湧いてきます。
【年代別】実家暮らしの平均貯金額は?20代・30代のリアルな数字
自分の貯金額が他の人と比べて多いのか少ないのかは、多くの人が気になるところです。
ここでは、金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」のデータを基に、単身世帯の年代別平均貯金額と、より実態に近いとされる中央値を見ていきます。
実家暮らしの人は、これらの数値を一つの目安として参考にしてください。
20代独身世帯の平均貯金額と中央値
20代単身世帯の金融資産保有額は、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、平均が219万円、中央値は103万円です。平均値は一部の貯金額が非常に多い人に引き上げられる傾向があるため、中央値を見ると、多くの20代が貯金に苦戦している様子がうかがえます。
特に20代前半は、学生から社会人になったばかりで収入が安定しなかったり、男女問わず交際費や自己投資にお金がかかったりする時期でもあり、貯金まで手が回らないケースも少なくありません。
30代独身世帯の平均貯金額と中央値
30代単身世帯の金融資産保有額は、平均が594万円、中央値は100万円という調査結果があります。 20代に比べて収入が増加し、キャリアも安定してくる30歳頃から、本格的に貯蓄を意識し始める人が多くなります。
結婚や住宅購入、老後など、40代以降のライフプランを具体的に考え始める年代であり、貯蓄額も大きく増加する傾向にあります。しかし、中央値が100万円であることから、30代でも個人差が大きいことがわかります。
30代単身世帯の金融資産保有額については、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、平均が594万円、中央値は100万円です。20代と比較して収入が増加し、キャリアも安定してくる30歳頃から、本格的に貯蓄を意識し始める人が多くなります。
結婚や住宅購入、老後など、40代以降のライフプランを具体的に考え始める年代であり、貯蓄額も大きく増加する傾向にあります。しかし、中央値が100万円であることから、30代でも個人差が大きいことがわかります。
手取り収入から見る理想の貯金割合は?月々の目標額をシミュレーション
実家暮らしの場合、理想の貯金割合は手取り給料の30%〜40%が目安とされています。
一人暮らしと比べて家賃や水道光熱費の負担が軽いため、その分を貯金に回しやすいのが大きな理由です。
ここでは、手取り収入別の毎月の貯金目標額をシミュレーションします。
ご自身の収入と照らし合わせ、月々の貯金額の目標設定に役立ててください。
平均月収と比べるのも良いでしょう。
手取り20万円の場合の貯金目標額
手取り20万円の場合、貯金割合の目安とされる15%〜30%を当てはめると、毎月の目標額は3万円〜6万円となります。手取り18万円の人も同様の割合で計算すると良いでしょう。もし、これまで全く貯金をしてこなかった場合は、いきなり高額を目指すのではなく、まずは無理のない範囲で月5万円の貯金を目標にするなど、段階的に金額を増やしていくのが継続のコツです。
手取り25万円の場合の貯金目標額
手取り25万円の場合、貯金割合30%〜40%で計算すると、毎月の目標額は7万5,000円〜10万円です。
実家暮らしのメリットを最大限に活かせば、月8万以上の貯金も十分に可能です。
趣味や交際費に使いすぎていると感じる場合は、家計を見直し、固定費や変動費を削減することで、この目標額の達成がより現実的になります。
手取り30万円の場合の貯金目標額
手取り30万円の場合、貯金割合30%〜40%を目標とすると、月々の貯金額は9万円〜12万円です。
収入に余裕があるため、月10万以上の貯金を目指すことも難しくありません。
将来の大きなライフイベントに備えるため、計画的に資産形成を進めやすい収入帯といえます。
貯金と並行して、新NISAなどを活用した資産運用を始めるのも良い選択肢です。
そもそも実家に入れるお金はいくらが相場?平均額と家庭での決め方
実家暮らしで貯金を考える上で、毎月家に入れるお金をいくらにするかは重要なポイントです。
一般的に、実家に入れる生活費の相場は3万円から5万円程度といわれています。
しかし、この金額はあくまで目安であり、家庭の経済状況や地域、親の考え方によって大きく異なります。
「収入の1〜2割」や「家賃や光熱費の半分相当」といったルールを決めている家庭もあります。
一方的な金額設定は避け、感謝の気持ちを伝えながら、親子でしっかりと話し合って決めることが大切です。
実家暮らしのメリットを活かす!今日からできる貯金を増やす5つのコツ
実家暮らしという恵まれた環境を活かせば、効率的に貯金を増やすことが可能です。
ここでは、お金が貯まる習慣を身につけるための具体的な方法を5つ紹介します。
難しいテクニックは必要なく、意識を変えるだけで貯金できる体質に変わります。
自分に合った貯金の仕方を見つけて、今日から実践してみましょう。
給料が入ったらすぐ別口座へ!「先取り貯蓄」を自動化する仕組み作り
最も効果的で確実な貯金方法が「先取り貯蓄」です。
これは、毎月給料が振り込まれたら、使う前に一定額を貯金専用口座に移動させる方法です。
銀行の自動積立定期預金などのサービスを利用すれば、毎月決まった日に自動で資金を移動できるため、手間がかからず、意思の力に頼らずに貯金を継続できます。
「余ったら貯金する」のではなく、「先に貯金して残ったお金で生活する」という習慣を確立させましょう。
家計簿アプリで毎月の「何となく出費」を見える化する
貯金を始める第一歩は、自分のお金の流れを正確に把握することです。
最近の家計簿アプリは、レシートを撮影するだけで支出を記録できたり、クレジットカードや銀行口座と連携して自動で収支を管理してくれたりする便利な機能が充実しています。
月いくら、何にお金を使っているのかを「見える化」することで、無意識のうちに使っていた「何となく出費」に気づき、具体的な節約ポイントを見つけやすくなります。
将来の一人暮らしを想定して生活費を管理してみる
将来的に1人暮らしを考えているなら、実家にいるうちからシミュレーションをしてみるのがおすすめです。
例えば、住みたいエリアの家賃相場を調べ、その家賃分と、想定される光熱費や食費を合計した金額を、毎月給料から貯金用口座に移します。
これは強力な先取り貯金になると同時に、将来の一人暮らしに向けた金銭感覚を養う訓練にもなります。
固定費の削減で毎月の支出をコンスタントに減らす
毎月の支出を効率よく減らすには、固定費の見直しが非常に有効です。
固定費は一度見直せば、その効果が継続するため、節約のストレスを感じにくいのが特徴です。
具体的には、スマートフォンの料金プランを大手キャリアから格安SIMに変更する、利用していないサブスクリプションサービスを解約する、保険内容を見直すといった方法があります。
これらの見直しによって、無理なく毎月貯金できる金額を増やすことができます。
「〇年後に〇〇万円」と貯金の目的と期限を明確にする
貯金のモチベーションを維持するためには、具体的でワクワクするような目標を設定することが不可欠です。
「年間100万円貯める」「3年後までに300万円貯めて車の頭金にする」「5年で500万貯めて留学する」など、「いつまでに」「いくら」「何のために」を明確にしましょう。
ゴールがはっきりすることで、日々の節約もゲーム感覚で楽しめるようになり、一年、一年と着実に資産を築くことができます。
貯金が軌道に乗ったら挑戦!新NISAで資産を賢く増やす方法
ある程度の貯金ができるようになったら、次のステップとして「お金に働いてもらう」という視点を持つことが重要です。
ただ銀行に預けておくだけでは、物価の上昇(インフレ)によってお金の価値が実質的に目減りしてしまう可能性があります。
そこで注目したいのが、2024年から始まった新NISA(少額投資非課税制度)です。
貯金と並行して資産運用を始めることで、将来の資産をより効率的に増やせる可能性があります。
どのくらいから始められるのか、不安に思う必要はありません。
月々1万円からでもOK!少額積立投資を始めるメリット
「投資」と聞くとまとまった資金が必要なイメージがあるかもしれませんが、新NISAのつみたて投資枠なら、金融機関によっては月々1,000円や1万円といった少額から始めることが可能です。
毎月コツコツと一定額を積み立てていくことで、購入単価を平準化させる「ドルコスト平均法」の効果が期待でき、価格変動リスクを抑えられます。
どれくらいのリターンがあるかは市況によりますが、時間を味方につけることで、複利の効果を活かして資産を雪だるま式に増やせる可能性があります。
非課税メリットを最大限に活用するためのNISAの基礎知識
新NISAの最大のメリットは、投資で得られた利益が非課税になる点です。
通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内での取引であればそれが一切かかりません。
制度には、年間120万円まで投資できる「つみたて投資枠」と、年間240万円まで投資できる「成長投資枠」があります。
投資初心者の方は、長期・積立・分散投資に適した投資信託などをコツコツ積み立てる「つみたて投資枠」から始めるのが、基本的な貯金の仕方としておすすめです。
実家暮らしの貯金に関するよくある質問
ここでは、実家暮らしの貯金に関して、多くの人が抱える疑問や悩みについて回答します。
いくら貯金すれば良いのか、将来のライフイベントに備えてどのくらい必要かなど、具体的な質問に答えていきます。
実家暮らしのうちに1000万円貯金するのは現実的ですか?
結論として、収入や生活スタイル次第では十分に現実的です。
例えば、毎月15万円を貯金に回せば約5年7ヶ月で、毎月12万円なら約7年で達成できます。
手取り30万円以上で家に入れるお金が少ない場合など、条件が揃えば決して不可能な数字ではありません。
800万から1000万という金額は高い目標ですが、実家暮らしの期間を有効活用すれば十分に目指せる範囲です。
一人暮らしを始めるまでに、いくら貯金があれば安心ですか?
物件の家賃や地域によって大きく異なりますが、一般的には「家賃の半年分」、最低でも50万円程度が目安とされています。
内訳としては、敷金・礼金・仲介手数料といった物件契約の初期費用で家賃の4〜5ヶ月分、さらに引越し費用や家具・家電の購入費用、当面の生活費が必要です。
社会人として、予期せぬ出費にも対応できる余裕を持っておくと安心です。
実家にまったくお金を入れないのは問題ありますか?
一概に問題があるとは言えません。
家庭の経済状況や方針、親子関係によって判断は異なります。
ただし、社会人として自立した一員である自覚を持ち、家計を助けるという意味で、どのくらいかは別として一定額を入れることが望ましいでしょう。
もし金銭的に難しい場合でも、家事を積極的に分担するなど、お金以外の形で家族に貢献し、感謝の気持ちを示すことが大切です。
まとめ
実家暮らしは、家賃や光熱費などの固定費を抑えられるため、貯金にとって非常に有利な期間です。
年代別の平均貯金額はあくまで参考の目安とし、自身の収入やライフプランに合わせた具体的な目標を設定することが重要です。
まずは収支を把握し、「先取り貯蓄」を自動化する仕組みを作ることから始めましょう。
この記事で紹介した貯金のコツを実践し、将来の選択肢を広げるための資産形成を着実に進めてください。




