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マイナンバーカードを失くしたら確定申告できない?失くした際の手続きを解説

2023.07.01
マイナンバーカードを失くしたら確定申告できない?失くした際の手続きを解説

※この記事は商品プロモーションを含むことがあります。

「マイナンバー(通知)カードを失くしてしまったけどどうすればいい?」
「マイナンバー(通知)カードって確定申告に必要なの?」
このような悩みを抱えていませんか?

総務省によると、マイナンバーカードを取得している方は、令和4年9月末時点で国民の約半数です。申請の必要性の有無は国民の意見が二分されますが、いざ使おうとした時にマイナンバー(通知)カードが手元にないと困るものです。

マイナンバーは確定申告をはじめ、金融機関や勤務先などにも記載を求められる場合があります。マイナンバーカードを適切に保管していなければ、あなたの大事な個人情報が漏洩してしまうかもしれません。

そこで今回は「マイナンバー(通知)カードの確定申告への必要性」「失くした際の対処法」についてご紹介。マイナンバーの具体的な確認方法も交えて解説します。

関連記事:確定申告の期限はいつまで?税金ごとの日程と遅れたときにどうなるか解説

マイナンバーは確定申告に必要なの?

マイナンバーは確定申告に必要なの?

マイナンバーは、平成27年10月に導入されました。マイナンバーとは、住民票を有するすべての方に対して、1人に1つ割り振られる個人識別番号です

紛失した場合を除いて12桁の個人識別番号は生涯同じ番号となり、自由に変更はできません。確定申告におけるマイナンバーの必要性は以下の2つです。

  1. マイナンバーは確定申告書に記載する必要がある
  2. マイナンバー(通知)カードの写しを提示もしくは提出する必要がある

マイナンバーは確定申告書に記載する必要があり、その番号確認書類としてマイナンバー(通知)カードが必要です。

①マイナンバーは確定申告書に記載する必要がある

マイナンバーの導入によって、確定申告書にマイナンバーの記載が必要となりました。また、配偶者や扶養親族・事業専従者について記載する場合には、自分だけでなく、該当者のマイナンバーの記載も必要です。

確定申告でマイナンバーの記載を行わなかったとしても確定申告書の受理はされます。後日税務署から連絡が来るかもしれませんが、記載がないことに対して税務法上の罰則規定は設けられていません。

とはいえ、マイナンバーの記載は法律で定められた義務であるため、正確に記載した上で提出するようにしましょう。

参考:国税庁「番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い」

②マイナンバー(通知)カードの写しを提示もしくは提出する必要がある

マイナンバー(通知)カードは、確定申告で本人確認をする際の本人確認書類として提示もしくは提出が必要です。本人確認書類とは、「マイナンバーカード」または「番号確認書類+身分確認書類」のことです。

本人確認にマイナンバー通知カードを使用する場合、別途運転免許証等の本人確認書類が必要となります。しかし、マイナンバーカードであれば、1枚で本人確認書類の役割を果たします。

ただし、e-Taxで電子申告をする際は、本人確認書類を提出する必要はありません。

参考:国税庁「確定申告の際にご持参いただくもの」

マイナンバーはどこを見ればわかるの?

マイナンバーはどこを見ればわかるの?

マイナンバーを確認する方法は、以下の3つです。

マイナンバーが確認できるもの

  1. マイナンバーカードの裏面
  2. マイナンバー通知カードの表面
  3. マイナンバー記載の住民票の写し・住民票記載事項証明書

マイナンバーカードとマイナンバー通知カードの両方がない場合でも、マイナンバーを確認することはできます。それぞれ詳しく解説します。

①マイナンバーカードの裏面

マイナンバーカード(個人番号カード)とは、顔写真のあるプラスチック製ICチップ付きカードです。マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナンバーカードでマイナンバーを確認しましょう。

マイナンバーは、マイナンバーカード裏面右上の個人番号欄に記載されている12桁の数字です

②マイナンバー通知カードの表面

マイナンバー通知カードとは、住民にマイナンバーを通知する紙製のカードで、顔写真・ICチップは付帯されていません。マイナンバー通知カードは、マイナンバーが導入された平成27年10月頃にあなたの自宅へ郵送されています。(参照元:総務省

マイナンバーは、マイナンバー通知カード表面上段の個人番号欄に記載されている12桁の数字です。マイナンバー通知カードの下についている交付申請書の申請書IDと間違わないように気をつけましょう。

③マイナンバー記載の住民票の写し・住民票記載事項証明書

マイナンバーカードと通知カードの両方がない場合、マイナンバー記載の住民票の写しまたは記載事項証明書を市役所で取得しましょう。住民票記載事項証明書とは、住民票の記載事項のうち申請者が希望する一部の項目のみを抜粋したものです。

市役所や市民センターなどに出向かなければなりませんが、マイナンバー記載の住民票の写し・記載事項証明書は即日発行してもらえます。身分証明書や手数料も必要なので用意しておきましょう。

マイナンバーカードを失くした場合はどうすればいい?

マイナンバーカードを失くした場合はどうすればいい?

マイナンバーカードを失くした場合に際にすべきことは、以下の3つです。

マイナンバーカードを失くした際にすべきこと

  1. マイナンバーカードの利用停止をする
  2. 交番・警察署で遺失物届・被害届を提出する
  3. 市役所の市民課で紛失・廃止の届出をする

マイナンバーカードには、あなたの大切な個人情報が内蔵されています。個人情報漏洩のリスクがあるため、必ず手続きを行ってください

①マイナンバーカードの利用停止をする

マイナンバーに関する問い合わせに関して、マイナンバー総合フリーダイヤルが設置されています。まずはマイナンバー総合フリーダイヤルに連絡をして、カードの一時利用停止を申し出ましょう

カードの一時利用停止はコールセンターにて 24時間365日受け付けています。
通話は無料で、外国語にも対応しています(英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語)。
マイナンバー総合フリーダイヤル:
0120-95-0178(音声ガイダンス2番をお選びください。)

出典:マイナンバーカード総合サイト「紛失・拾得について」

マイナンバーカードの紛失・盗難については、第三者による不正利用の恐れがあります。そのため、マイナンバーカードの紛失・盗難などによる一時利用停止に関しては、通常の問い合わせとは異なり24時間365日対応しています。

②交番・警察署で遺失物届・被害届を提出する

次に、交番・警察署にて、以下の届出を行ってください。自宅での紛失だと明らかになっている場合は、警察署に届け出る必要はありません。

しかし、自宅外で失くした可能性がある、または盗まれた可能性がある場合は届け出ましょう。自宅外での紛失なら遺失物届を提出し、盗難であれば被害届を提出します。

マイナンバー再発行時に必要となるため、警察で交付された受理番号は、市役所へ持参するようにしましょう。

③市役所の市民課で紛失・廃止の届出をする

市役所で配布される「個人番号カード紛失・廃止届」に記入を行います。この際、交番・警察署で交付された受理番号が必要です。また、マイナンバーカード再交付には、窓口もしくは郵送にて申請する必要があります

一時利用停止後にカードが見つかったとしても、心配は要りません。市役所に見つかったマイナンバーカードを持参し、一時利用停止の解除を申し出ましょう。

マイナンバー通知カード・マイナンバーカードは再発行できる?

マイナンバー通知カード・マイナンバーカードは再発行できる?

マイナンバー通知カード・マイナンバーカードは、再発行できるのでしょうか?マイナンバー通知カード・マイナンバーカード、それぞれ再発行の可否について解説します。

  • マイナンバー通知カード
  • マイナンバーカード

さらに再発行の手続きに関しても詳しく解説していきます。不備があって何回も窓口に足を運ばなければいけない事態にならないよう、しっかり確認しておきましょう。

マイナンバー通知カードは再発行できない

マイナンバー通知カードは令和2年5月25日に廃止されているため、再発行はできません。廃止以降、マイナンバー通知カードの新規発行も実施されていません。

通知カードを紛失した場合、通知カードの再発行はできません。

出典:マイナンバーカード総合サイト「通知カードについて」

マイナンバー通知カードは廃止されましたが、記載された氏名・住所などに変更がなければ番号確認書類として利用できます。つまり、マイナンバー通知カードに記載された内容が、住民票に記載されている内容と一致している必要があります。

マイナンバー通知カード廃止に伴い、住民一人ひとりにマイナンバーを通知するものは「個人番号通知書」となります。令和2年5月25日以降、出生届を提出、または国外から転入して初めて日本国内に住民票を作成した方を対象に送付されています。

ただし、個人番号通知書はマイナンバーを証明する書類や身分証明書にはならず、再発行もできません。

マイナンバーカードの再発行は市民課で手続きをする

マイナンバーカードの再発行は、市役所の市民課で手続きを行いましょう。マイナンバーカードの再発行に必要なものは、以下のとおりです。

マイナンバーカードの再発行に必要なもの

  • 個人番号カード紛失・廃止届(市役所に用紙がある)
  • 本人確認書類(有効期限内の原本)
  • 遺失物届を届け出た警察署名・電話番号・担当者名・遺失届受理番号がわかる書類(外出先で紛失の場合)
  • 委任状(代理人が申請する場合)
  • 再発行手数料800円(電子証明書の発行を希望する場合は1,000円)

出典:東京都国分寺市公式ホームページ「マイナンバーカード(個人番号カード)の紛失または盗難の際の手続きについて」

マイナンバーカードの再発行に要する時間は市区町村によって異なりますが、1ヶ月から2ヶ月程度です。カード再発行に800円、カードに搭載可能な電子証明書を発行する場合には+200円が再交付手数料として必要です。

基本的にマイナンバーは変わりませんが、盗難などで悪用される可能性がある場合は申請すれば変更してもらえます。

関連記事:年末調整が間に合わないとどうなる?損をしない間に合わなかったときの対処法も解説

まとめ

まとめ

現時点では、マイナンバー(通知)カードを失くしてしまったとしても、マイナンバーカードを利用したe-Taxでの申告を除き確定申告を行うことは可能です。しかし、マイナンバーカードには、あなたの大切な情報が記載されています。失くしてしまったら、直ちに利用停止の連絡をするとともに、警察署・市役所で所定の手続きを行ってください

政府は、マイナンバーカード普及をさらに推進しており、2023年3月にはほぼ全国民のカード取得を目標としています。また、健康保険被保険者証の廃止に加え、運転免許証との一体化も検討段階へと入りました。

このことから今後マイナンバーは、より一層、厳重に管理していかなければなりません。マイナンバーカードはあなたの個人情報であるという意識を持ち、適切な管理を心がけましょう。

高柳政道

高柳政道

CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

静岡県出身。小売業やメーカー営業を経験後にライターへ転身。 FP資格を活かして執筆業務を行う。 得意分野は「株式投資」「保険」「クレジットカード」「カードローン」など。 保有資格は「CFP」「1級ファイナンシャル・プランニング技能士」。

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