年間貯金額を年収別に徹底調査!年間貯金額を増やすポイントやおすすめの貯蓄方法も解説

年間貯金額を年収別に徹底調査!年間貯金額を増やすポイントやおすすめの貯蓄方法も解説

監修者

監修者
田中壮

TFPグループ 代表取締役 田中 壮

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

「自分の年収だと、年間どのくらい貯金できていれば普通なのか知りたい」と感じていないでしょうか。ネットで平均額を見ても、自分の家計と比べにくく、モヤモヤする方も多いはずです。

この記事では、年収別の年間貯金額の目安や、平均値と中央値の違いをやさしく整理します。さらに、年代やライフイベントごとの必要資金、家計の見直し方、おすすめの貯蓄方法まで一通りご紹介します。

数字を見るだけでなく、無理なく続けられる現実的な貯金のコツもお伝えしますので、ご自身の状況と照らし合わせながら、理想より「自分に合う年間貯金額」を一緒に考えていきましょう。

目次

年間貯金額を年収別に徹底比較

この章では、年収別に年間貯金額の目安を整理しつつ、データを見るときの注意点をお伝えします。まず平均値と中央値の違いを押さえ、数字の「読み方」を理解するところから始めます。

そのうえで、年収別の年間貯金額のイメージをつかみ、世帯か単身世帯かといった家族構成による違いも確認します。一般的なデータを参考にしながらも、「うちの家計」に引き直して考えられるよう、比べ方のポイントも解説します。

平均値と中央値の違いをわかりやすく解説

年間貯金額を調べると、「平均いくら」「中央値いくら」という数値が出てきます。どちらもよく使われますが、意味が違うため、混同すると自分の家計を見誤りやすいです。

平均値は、全員の貯蓄額を合計し、人数で割ったものです。ごく一部の人がとても多くの金融資産を保有していると、全体の平均額がぐっと引き上げられる傾向があります。現実には、そこまで貯金がない世帯の方が多い場合でも、平均だけ見ると「みんなこんなに貯めているのか」と感じてしまうこともあります。

一方、中央値は、貯金額を少ない順に並べたときの真ん中の金額です。全体のちょうど半分の世帯がそれより多く、半分がそれより少ないという位置づけになります。極端に貯蓄額の多い人や少ない人の影響を受けにくく、一般的な家計の真ん中に近い水準を把握しやすい指標といえます。

金融広報中央委員会などの世論調査や総務省の家計調査を見るときは、「平均値だけでなく中央値もチェックする」ことが大切です。年収別の年間貯金額を比較するときも、平均と中央値の両方を意識しておくと、「自分の貯蓄が本当に少ないのか」「おおむね妥当な範囲なのか」を冷静に判断しやすくなります。

年収別の年間貯金額一覧

年収別の年間貯金額は、家計の状況やライフスタイルで大きく変わります。ここでは、手取り収入のうち何割を貯蓄に回すかという「貯蓄率」を軸に、ざっくりとした目安を考えてみましょう。

一般的には、手取りの一部を生活費、残りを貯金に回す形が多いです。例えば、手取り年収が約240万円のケースで、生活費などの支出を毎月18万円に抑えられれば、年間の貯金額はおよそ24万円から30万円程度となります。逆に、年収が同じでも、家賃や保険料、住宅ローンなど固定費が高いと、貯蓄に回せる割合はぐっと下がるでしょう。

年収300万円前後の単身者であれば、生活費を工夫することで手取りの10〜15パーセントほどを年間貯金額として確保している人もいます。年収500万円前後の二人世帯では、子どもがいない時期は貯蓄率を20パーセント程度にできるケースもありますが、教育費が増えると一時的に貯金額が減る傾向も見られます。

調査データに出てくる平均額や平均値はあくまで全体の傾向です。自分の年収や家族構成、地域の家賃水準などを踏まえ、「この年収帯なら貯蓄率何パーセントが現実的か」と考える方が、無理のない比較になりやすいといえます。後ほどシミュレーション方法も紹介しますので、一覧の数字は目安として参考にとどめておきましょう。

世帯別・単身世帯・1人暮らしで変わる貯蓄額の違い

同じ年収でも、世帯か単身世帯かによって、年間貯金額の出しやすさはかなり違います。まず、単身の1人暮らしの場合、家賃や光熱費などの固定費を一人で負担するため、生活費が収入に対して重くなりがちです。特に都市部の家賃が高い地域では、貯蓄に回せる割合が小さくなり、年間の貯金額も抑えめになることが多いです。

一方、二人以上の世帯では、家賃やインターネット代などを共有できるため、うまくやりくりできれば貯蓄率を高めやすくなります。ただし、子どもが増えると教育費や食費、保険料などの支出も増えます。特に私立の学校や幼稚園、習い事を選ぶと、家計への負担は大きくなり、貯金額が一時的に減る可能性もあります。

また、高齢者世帯や母子世帯など、世帯別の状況によっても、貯蓄のしやすさは変動します。年金生活に入ると収入が減り、預貯金を取り崩すケースもあるため、年間貯金額を増やすというより、生活費をどう管理するかが重要なテーマになります。世帯主が一人で収入を支える家庭では、病気や失業時のリスクも考え、生活防衛資金を厚めに持つことを検討する方もいます。

このように、年収だけでなく、世帯構成や年齢、地域の物価などによって、適切な貯蓄額の目安は変わります。金融広報中央委員会や総務省の調査結果を見るときも、「全世帯」「単身者」「二人以上世帯」など対象を確認し、自分に近いデータを参考にすることが大切です。

年収から毎月の貯金額を算出するシミュレーションと目安

ここからは、年収から具体的に「毎月いくら貯金するか」を考えるステップに進みます。なんとなく余ったお金を貯めるのではなく、年間の貯金額をあらかじめ決めておくことで、計画的な家計管理につながります。

まず、簡単なシミュレーションの作り方を紹介し、そのうえで貯蓄率の理想と年代別の実態を確認します。最後に、手取り収入と生活費、支出のバランスを踏まえた、現実的な毎月の目安を整理します。

毎月の貯金額シミュレーションの作り方

毎月の貯金額を決めるときは、最初に「手取りの把握」から始めると考えやすくなります。年収は額面の給与総額なので、ここから税金や社会保険料などが差し引かれた、実際に受け取るお金が手取り収入です。ボーナスも含めた年間の手取りを出し、12で割ると、1か月あたりの平均的な可処分所得が見えてきます。

次に、現在の生活費をざっくりと洗い出します。家賃や住宅ローン、通信費、保険料などの固定費と、食費や日用品、趣味などの変動費に分けて考えると、支出の全体像がつかみやすいです。このとき、クレジットカードの明細や銀行口座の入出金履歴を確認すると、思っていた以上に固定費が高いと気づくこともあります。

手取りから生活費の合計を引いた金額が、理論上の「毎月の貯金可能額」です。ただ、全額を貯蓄に回すと、急な出費に対応しづらくなります。そこで、生活費とは別に「特別支出用」の小さな積立を作り、そのうえで残った分を年間貯金額として考えると、無理のない計画に近づきます。

シミュレーションの際は、年収別に「貯蓄率何パーセントを目標にするか」を決めると、金額を調整しやすいです。例えば、手取り年収300万円で貯蓄率10パーセントなら、年間30万円、毎月2万5千円ほどが目安になります。最初から理想を追い過ぎず、少額でも継続できるラインを探ることが、結果的に大きな貯金額につながりやすいでしょう。

貯蓄率の理想と年代別の実態

貯蓄率とは、手取り収入のうち、貯金や金融資産の積立に回している割合を指します。理想の貯蓄率については諸説ありますが、一般的には手取りの10〜20パーセント程度を目標にするケースが多いです。ただし、これはあくまで目安であり、年収やライフイベントによって適切な水準は変わります。

例えば、20代や30代前半は、年収がまだ高くなく、家賃の負担も重いため、貯蓄率が5〜10パーセント程度にとどまる人も少なくありません。金融広報中央委員会などの調査でも、若い年代ほど金融資産の保有額が少ない傾向が見られます。無理に高い貯蓄率を目指すと、生活が苦しくなり、途中で挫折しやすくなる点には注意が必要です。

一方、40代や50代は、年収が上がる一方で、子どもの教育費や住宅ローンの返済が重なる時期でもあります。貯蓄率を15パーセント以上にできる世帯もあれば、教育費のピークで一時的に貯金がほとんどできない世帯もあります。年代別の平均額だけを見ると、「自分だけ貯まっていない」と感じるかもしれませんが、背景の支出構造が違うことを意識しておくと、過度に不安にならずに済むはずです。

また、高齢期に入ると、年金収入の範囲で生活費をまかない、貯蓄をなるべく取り崩さないよう意識する方もいます。貯蓄率という考え方は現役世代向けの面が強いですが、老後の家計でも「収支のバランスを把握し、資産を長く持たせる」という意味では同じです。年代別の実態を知りつつも、「今の自分の収入と支出の中で、現実的に続けられる貯蓄率はどのくらいか」を基準に考えることが大切だといえるでしょう。

手取り・生活費・支出を踏まえた現実的な目安

年間貯金額の目安を決めるときは、「理想」と「現実」のバランスを取ることが重要です。手取り収入に対して、家賃や光熱費、食費などの生活費がどのくらいかかっているかを冷静に把握し、そのうえで無理のない貯金額を設定していきます。たとえば、手取り月20万円で家賃7万円、その他の生活費が10万円かかっていると、残りは3万円です。この3万円のうち、全額を貯蓄に回すのではなく、急な出費に備える分も含めて配分を考えると安心感が増します。

現実的には、「まずは毎月1万円から貯める」「ボーナスのうち一定割合だけは必ず貯金する」といった、達成しやすいルールを作ると続けやすくなります。年収が上がったタイミングや、住宅ローンの繰り上げ返済が終わったタイミングなどで、少しずつ貯蓄額を増やしていく方法もあります。いきなり貯蓄率20パーセントを目指すより、段階的に増やしていく方が家計への負担は小さくなります。

また、生活費の中には、見直しの余地がある項目も多いです。通信費や保険料、サブスクサービスなどを整理することで、毎月の固定費が数千円から1万円ほど減るケースもあります。その分をそのまま年間貯金額に上乗せすれば、生活水準を大きく下げずに貯蓄ペースを上げることも可能です。

大切なのは、年収別の「平均額」に合わせることではなく、自分の生活を守りつつ、将来の不安を和らげるペースで貯めることです。家計簿アプリや銀行の明細を活用して、収支の状況を定期的に確認しながら、自分なりの現実的な目安を少しずつ調整していくとよいでしょう。

年代別・ライフイベント別の年間貯金額と優先順位

同じ年収でも、年齢やライフイベントによって必要な資金や貯金の優先順位は変わります。この章では、30代や40代といった年代別に、どのような目的で貯蓄を考える人が多いのかを整理します。

あわせて、出産や入学、マイホーム購入など、人生の大きなイベントごとに必要となる資金のイメージもご紹介します。年間貯金額を決めるときに、「今は何を優先して貯めるべきか」を考えるヒントとしてご活用ください。

30代の貯蓄

30代は、仕事にも慣れ、年収が少しずつ上がり始める一方で、結婚や出産、住宅購入など大きなイベントが重なりやすい時期です。貯蓄の目的も、独身時代の「なんとなくの将来不安」から、「結婚資金」「出産費用」「教育費の準備」「マイホームの頭金」など、より具体的なものへと変わっていきます。年間貯金額を考える際も、目的ごとに優先順位をつけることが大切です。

例えば、単身の30歳前後であれば、まずは生活防衛資金として、生活費の3〜6か月分を目安に現金を貯める人が多いです。そのうえで、結婚や転職など、数年以内に起こりそうなイベントに向けて、毎月少しずつ積立を始めるケースもあります。年収がそれほど高くない段階では、無理に大きな金額を貯めようとせず、貯蓄習慣を身につけることを重視するのも一つの考え方です。

一方、既婚で子どもがいる30代後半では、教育費や住宅ローンの返済が家計に影響し始めます。保険料や保育料などの固定費も増えるため、貯蓄に回せる割合が一時的に減ることもありますが、それ自体は珍しいことではありません。大切なのは、年間貯金額が減った理由を把握し、家計全体のバランスを整えることです。

また、30代は老後資金の準備を意識し始めるタイミングでもあります。余裕が出てきたら、定期預金だけでなく、つみたてNISAや企業型確定拠出年金など、長期の資産形成につながる制度も検討すると、将来の選択肢が広がる可能性があります。ただし、投資には元本割れのリスクもあるため、生活防衛資金を確保したうえで、少額から始めることが一般的だといえるでしょう。

40代の貯蓄

40代は、年収がピークに近づく一方で、家計の支出も大きくなりやすい時期です。子どもがいれば、小学校から中学校、高校へと進学し、塾や習い事、部活動など、教育費の負担が増える傾向があります。住宅ローンを組んでいる場合は、返済の真っ最中という方も多く、年間貯金額を思うように増やせないと感じるかもしれません。

この年代で意識したいのは、「使途がはっきりしている貯金」と「将来に備える貯蓄」を分けて考えることです。例えば、数年以内の大学進学や車の買い替えなど、時期と金額のおおよその見当がつく支出については、専用の口座を作って積立を行う方法があります。目的別にお金を分けることで、教育費などの必要資金を確保しやすくなり、日々の生活費と混ざらず管理しやすくなります。

一方、老後資金や介護への備えといった長期的なテーマは、40代から本格的に意識する人が増えます。iDeCoやつみたてNISAなどの制度を活用し、毎月一定額を長期で積み立てることで、将来の年金に上乗せするイメージで資産形成を進めることも可能です。ただし、運用商品によっては価格が変動し、元本を割り込むリスクもあるため、自分が許容できる範囲かどうかを慎重に検討する必要があります。

また、40代は健康面の変化も意識したい時期です。医療費や保険の見直しを行い、過不足のない保障内容に整えることで、保険料を抑えつつ、万一のときの安心感を高められる場合があります。家計全体の収支を見直し、固定費を少しずつ削減していくことで、年間貯金額をじわりと増やすことも期待できます。

出産・入学・マイホーム購入などイベント別に必要な資金

ライフイベントごとに、どのくらいのお金が必要になるのかを知っておくと、年間貯金額の目安を立てやすくなります。もちろん、実際にかかる費用は地域や選ぶサービスによって変わりますが、おおまかな範囲を把握しておくと、急な出費に慌てにくくなります。

例えば、出産費用は、公的な出産育児一時金で一部がカバーされるものの、個室を選ぶかどうかや入院日数によって自己負担額が変わります。数十万円単位での支出になることも多いため、妊娠がわかった段階から、専用の貯金口座を作って準備する人もいます。ベビー用品や育児グッズなど、細かな出費も積み重なるため、ある程度余裕を持った資金計画が安心につながります。

教育費については、公立か私立かで大きな差が出ます。小学校から高校まで公立の場合と、私立に進学する場合では、総額で数百万円単位の違いになることもあります。大学進学を見据えるなら、進学先が自宅通学か下宿かによっても必要な資金は変わります。文部科学省や各種調査の平均額を参考にしつつ、我が家の方針に合わせて、毎年どのくらい貯めていくかを考えていくとよいでしょう。

マイホーム購入については、頭金や諸費用、引っ越し費用、家具家電の買い替えなど、住宅価格以外にも多くの費用が発生します。頭金として物件価格の1〜2割程度を用意するケースが一般的とされていますが、これも年収や家計の状況によって最適な金額は変わります。住宅ローンを組む前に、年間の返済額が家計にどの程度の影響を与えるかをシミュレーションし、無理のない返済計画を立てることが大切です。

このように、ライフイベントごとの大きな支出を事前にイメージしておくと、単に「貯金を増やしたい」という漠然とした目標ではなく、「何年後までに、いくら必要か」という具体的な目標に落とし込みやすくなります。その結果として、毎月や年間の貯蓄額も決めやすくなり、計画的に資金を準備しやすくなるでしょう。

年間貯金額を増やす具体的なコツと家計の見直し方法

ここからは、実際に年間貯金額を増やしていくための具体的な行動についてお話しします。年収や年齢に関わらず、「お金の流れを把握し、ムダな支出を減らす」という基本は共通です。

この章では、固定費の削減テクニックや、クレジットカードや口座管理を通じた支出の見える化、さらに先取り貯金や家計簿アプリを活用した習慣づくりまで、無理なく続けられるコツを整理します。

固定費の削減テクニック

年間貯金額を増やすうえで、最初に見直したいのが「固定費」です。固定費とは、毎月ほぼ同じ金額がかかる支出のことで、家賃や住宅ローン、通信費、保険料、サブスクサービスなどが含まれます。一度見直せば、継続的に支出を減らせるため、貯蓄額を増やす効果が長く続きやすいのが特徴です。

通信費では、スマートフォンの料金プランを見直したり、格安スマホや光回線のセット割を検討したりする方法があります。データ使用量に対してプランが大きすぎる場合、適切な容量に変更するだけで、毎月数千円の節約になることもあります。年間に換算すると、数万円単位で貯金に回せる可能性があります。

保険料についても、現在の家族構成や年齢に合っているかを確認することが大切です。独身時代に契約した生命保険が、結婚や出産後もそのままになっているケースでは、保障内容が過不足になっていることもあります。必要な保障範囲を見直し、過剰な部分を削ることで、保険料を抑えられる場合があります。ただし、保障を減らし過ぎると、いざというときに困る可能性もあるため、慎重な検討が欠かせません。

サブスクサービスや習い事なども、知らないうちに増えていることがあります。毎月のクレジットカード明細をチェックし、「ほとんど使っていないのに支払いだけ続いているもの」がないか確認してみましょう。使っていないサービスを解約するだけでも、年間の貯蓄額をじわじわと増やしていくことができます。

クレジットカード・口座管理で支出を把握する習慣

家計を整えて年間貯金額を増やすには、「お金の出入りを見える化すること」が欠かせません。現金払いだけだと、どこにいくら使ったかを後から思い出すのが難しいこともありますが、クレジットカードやデビットカード、電子マネーをうまく使うと、支出の履歴をまとめて確認しやすくなります。

例えば、食費や日用品などの日常的な支出は、特定のクレジットカードに集約し、毎月の明細をチェックする方法があります。明細を見れば、「外食が続いている月」「コンビニでの買い物が多い月」などの傾向が一目でわかります。そこから、「週末は自炊を増やす」「まとめ買いでコンビニ利用を減らす」といった具体的な行動につなげやすくなります。

銀行口座の管理もポイントです。給与振込用の口座と、貯蓄用の口座を分けることで、使うお金と貯めるお金を意識的に区別できます。給与が振り込まれたら、あらかじめ決めた金額を自動で貯蓄用口座に振り替える設定にしておけば、手間をかけずに先取り貯金を実行できます。残ったお金で生活するルールにすると、自然と使い過ぎを防ぎやすくなります。

最近は、複数の銀行口座やクレジットカード、電子マネーを一括管理できる家計簿アプリも増えています。アプリに連携させておけば、毎回手入力をしなくても、自動で支出が分類され、グラフなどで見える化されます。こうしたツールを活用すると、家計管理のハードルが下がり、継続しやすくなるでしょう。ただし、セキュリティ面や利用規約をよく確認し、信頼できるサービスを選ぶことも大切です。

先取り貯金・家計簿アプリ・行動習慣で無理なく貯める

無理なく年間貯金額を増やすには、「余ったら貯金する」という考え方から、「最初に貯金して、残りで生活する」というスタイルに切り替えるのが効果的です。これが、いわゆる先取り貯金です。給与が振り込まれたタイミングで、自動的に一定額が貯蓄用口座や積立預金に移るよう設定しておけば、意識しなくても毎月貯金が進んでいきます。

先取り貯金の金額は、家計に無理が出ない範囲から始めることが大切です。例えば、最初は毎月5千円からスタートし、半年ほど様子を見ながら1万円、2万円と段階的に増やしていく方法があります。ボーナスがある場合は、そのうちの一定割合を自動的に貯金に回すルールを決めておくと、年間貯金額を一気に増やしやすくなります。

家計簿アプリも、貯蓄習慣づくりに役立ちます。手書きの家計簿は続かなかったという人でも、アプリならレシートを撮影するだけで入力できたり、クレジットカードと連携して自動で支出が記録されたりします。毎月の収支や貯金額の推移がグラフで見えると、モチベーションが上がりやすくなります。家計簿は「細かく完璧に付ける」より、「ざっくりでも続ける」ことを優先した方が、長い目で見ると効果が出やすいでしょう。

さらに、日々の行動習慣も、貯蓄に大きな影響を与えます。例えば、「コンビニは週に2回までにする」「ランチは週3回まで外食にする」など、自分なりのルールを決めることで、自然と支出が抑えられます。小さな行動の積み重ねが、年間では大きな貯金額の差となって表れます。完璧を目指し過ぎず、時には使うときは使うと割り切りつつ、全体としてプラスになるような習慣づくりを意識するとよいでしょう。

おすすめの貯蓄方法と資産運用

貯金を増やす方法には、銀行の預貯金だけでなく、さまざまな金融商品があります。この章では、普通預金や定期預金といった基本的な貯蓄方法から、投資信託や積立投資、NISAやiDeCoといった制度まで、特徴や注意点を整理します。

それぞれのメリットとリスクを理解し、自分の目的や期間に合わせて組み合わせることで、よりバランスのよい資産形成が目指せます。あくまで一般的な情報としてご紹介しますので、最終的な判断はご自身の状況に合わせて行ってください。

普通預金・定期預金・積立の使い分けとメリット

まずは、多くの人が利用している銀行の預貯金について整理しておきましょう。普通預金は、いつでも自由に入出金できる口座で、生活費の管理や引き落としに使われることが多いです。金利は低めですが、急な出費にも対応しやすく、生活防衛資金や近い将来に使う予定のお金を置いておく場所として適しています。

定期預金は、あらかじめ決めた期間、原則としてお金を引き出さない代わりに、普通預金よりも高めの金利が設定される商品です。金利水準は金融機関や時期によって変動しますが、「当面使う予定のないお金」を置いておくには向いています。ただし、中途解約すると金利が下がることが多いため、生活費とは分けて、余裕資金で利用するのが一般的です。

積立預金は、毎月一定額を自動で預けていく仕組みで、先取り貯金と相性が良い方法です。給与口座から自動で引き落とされるように設定すれば、手間をかけずに年間貯金額を増やしていけます。ボーナス時だけ増額するコースなどもあり、ライフスタイルに合わせて選べる場合があります。普通預金や定期預金と組み合わせることで、使うお金と貯めるお金を分けやすくなります。

これらの預貯金は、元本割れのリスクが小さい一方で、現在の低金利環境では大きな利息は期待しにくい側面もあります。そのため、生活防衛資金や短期〜中期で使う予定の資金を中心に預けつつ、長期的な資産形成については、別の方法も検討する人が増えています。どこまでリスクを取るかは人それぞれですので、自分が安心できる範囲を見極めることが大切です。

投資信託・積立投資で効率的に資産形成する方法

投資信託は、多くの投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、株式や債券などさまざまな金融商品に分散投資する仕組みの商品です。個別の株式を自分で選ぶのは難しいと感じる人でも、投資信託を通じて、幅広い資産に少額から投資できる点が特徴です。ただし、価格は日々変動するため、元本が保証されているわけではありません。

積立投資は、毎月一定額をコツコツと投資信託などに投じていく方法です。価格が高いときには少ない口数、価格が低いときには多くの口数を購入することになり、長期的には購入価格が平均化される効果が期待されます。この考え方は「ドルコスト平均法」と呼ばれますが、必ずしも利益が出ることを約束するものではなく、あくまで値動きのリスクをならす一つの手法と理解しておくことが大切です。

投資信託には、株式を中心に投資するタイプや、債券を多く含むタイプ、国内と海外を組み合わせたバランス型など、さまざまな種類があります。一般的に、株式の割合が多いほど値動きは大きくなり、リスクとリターンの幅も広がる傾向があります。一方、債券の割合が高い商品は、値動きが比較的穏やかな反面、大きなリターンは期待しにくい場合もあります。

効率的な資産形成を目指すなら、自分の年齢や投資期間、リスクに対する考え方を踏まえて、資産配分を考えることが重要です。例えば、20代や30代のうちは投資期間が長いため、株式の比率をやや高めにする人もいますが、40代以降で大きなライフイベントを控えている場合は、値動きの小さい商品を増やすなどの調整を行うこともあります。どの方法が正解かは一人ひとり異なるため、商品選びに迷う場合は、金融機関の窓口や公的な情報も参考にしつつ、慎重に検討するとよいでしょう。

NISA・iDeCoの活用例と老後・教育費への影響

NISAやiDeCoは、長期の資産形成を後押しするための税制優遇制度です。いずれも、一定の条件のもとで、投資で得た利益が非課税になる仕組みですが、目的や使い方が異なります。制度の内容は時期によって変更される可能性があるため、実際に利用を検討する際は、金融庁や金融機関の最新情報を確認することが重要です。

NISAは、株式や投資信託などの金融商品への投資から得られる利益が、一定額まで非課税になる制度です。一般的な課税口座では、売却益や分配金に税金がかかりますが、NISA口座内での取引は、条件の範囲内で非課税となります。つみたてNISAは、特に長期・積立・分散投資に適した投資信託を対象としており、毎月一定額をコツコツと積み立てる形が基本です。老後資金や将来の大きな支出に備えて、長い時間をかけて資産形成したい人に向いているといえます。

一方、iDeCoは個人型確定拠出年金と呼ばれ、自分で掛金を拠出し、運用していく年金制度です。掛金が所得控除の対象となるため、所得税や住民税の負担が軽くなる効果が期待できます。また、運用益も非課税で、受け取るときには年金や一時金として税制上の優遇を受けられる仕組みがあります。ただし、原則として60歳まで引き出せないため、教育費など近い将来に使う資金には向いていません。

老後資金を重視するなら、iDeCoで長期的に積み立てつつ、NISAや預貯金で教育費や住宅購入資金を準備するといった組み合わせも考えられます。それぞれの制度には上限額や条件があり、人によってメリットの出方も違います。利用を検討する際は、自分の年収や家族構成、将来のライフプランを踏まえ、無理のない範囲で活用することが大切です。

目的別の口座分け・資産配分

貯蓄や資産運用を続けていくうえで、「何のためのお金か」を明確にし、目的ごとにお金を分けて管理する方法は、とても有効です。生活費と将来の資金が同じ口座に混ざっていると、どのくらいまで使ってよいのか判断しづらく、気づいたら貯金を取り崩していたということにもなりかねません。

例えば、次のように用途別に口座を分ける方法があります。

  • 生活費用の口座
  • 生活防衛資金や緊急時用の口座
  • 教育費や住宅購入など目的別の貯蓄口座

生活費用の口座には、毎月の給与が振り込まれ、家賃や光熱費、クレジットカードの引き落としなどが行われます。生活防衛資金の口座には、生活費の数か月分を目安に現金を置いておき、病気や失業など、万一のときのために手を付けないルールにする人もいます。教育費や住宅購入資金については、別の口座でコツコツと積み立てていくことで、目的の達成度合いが見えやすくなります。

資産配分については、現金や預貯金だけでなく、投資信託や保険商品などをどの程度組み合わせるかを考えることがポイントです。短期的に使う予定のお金は元本の安全性を重視し、長期的に増やしたい資金は、リスクを理解したうえで投資商品も検討するなど、期間に応じてバランスを取る考え方が一般的です。

ただし、理想的な資産配分は人それぞれ異なり、「この割合が正解」というものはありません。年収や家計の状況、性格やリスクへの感じ方によっても、心地よいバランスは変わります。定期的に全体の資産状況を見直しながら、自分と家族にとって無理のない配分を探っていくことが大切です。

目標設定と計画的に貯めるための実践ステップ

ここまで、年間貯金額の目安や貯蓄方法について見てきましたが、実際に行動に移すには、具体的な目標とステップが必要です。この章では、まず確保したい生活防衛資金の目安から、短期・中期・長期の貯金目標の立て方までを整理します。

さらに、毎月や年間での進捗チェックの方法も紹介します。数値で確認しながら、必要に応じて計画を見直していくことで、無理なく、しかし着実に貯蓄を増やしていく流れを作りやすくなります。

生活防衛資金の目安とまず確保すべき額

貯蓄を本格的に増やす前に、最初の目標として意識したいのが「生活防衛資金」です。生活防衛資金とは、病気や失業、予期せぬ出費があったときに、しばらくの間は生活を維持できるように備えておく資金のことです。このお金がある程度確保できていると、精神的な安心感が増し、長期の資産運用にも取り組みやすくなります。

生活防衛資金の目安としては、一般的に「生活費の3〜6か月分」と言われることが多いです。例えば、毎月の生活費が20万円なら、最低でも60万円、できれば120万円程度を目標にするイメージです。ただし、自営業で収入が不安定な場合や、扶養家族が多い場合には、もう少し厚めに準備しておきたいと考える人もいます。

この資金は、値動きのある金融商品ではなく、普通預金や定期預金など、すぐに引き出せて元本割れのリスクが小さい形で持っておくのが一般的です。生活費用の口座とは別に、緊急用の口座を用意し、「ここにあるお金は、よほどのことがない限り使わない」というルールを決めておくと、いざというときに迷わずに済みます。

まずは、毎月の貯金のうち、一定額を生活防衛資金の口座に積み立てていき、目標額に達したら、その後の貯蓄を教育費や老後資金など、別の目的へ振り向けるという流れも考えられます。こうして段階的に目標をクリアしていくことで、貯蓄のモチベーションも維持しやすくなるでしょう。

短期・中期・長期の貯金目標の立て方と数値例

貯蓄を計画的に進めるには、期間ごとに目標を分けて考えると整理しやすくなります。ここでは、短期・中期・長期の三つに分けて、どのような目的が当てはまりやすいかをイメージしてみましょう。

短期の目標は、1〜3年程度の期間で達成したいものです。例えば、旅行資金や引っ越し費用、家電の買い替え費用などが挙げられます。年間貯金額のうち、いくらを短期の目的に充てるかを決めておくと、「今年はこのイベントのために貯める」と意識しやすくなります。例えば、2年後に30万円の旅行を計画しているなら、毎月1万2千〜1万3千円ほどを専用口座に積み立てていくイメージです。

中期の目標は、3〜10年ほどの期間を想定したものです。結婚資金やマイホームの頭金、車の購入費用、子どもの中学・高校の入学準備費用などが含まれます。例えば、5年後に住宅購入を検討しており、頭金として300万円を準備したい場合、毎月約5万円の貯金が必要になります。このように、目標の金額と期間から逆算すると、毎月いくら貯めればよいかが具体的に見えてきます。

長期の目標は、10年以上先を見据えたものです。代表的なのは老後資金や、子どもの大学進学費用などです。長期の目標では、預貯金だけでなく、つみたてNISAやiDeCoなどの制度も組み合わせることで、時間を味方にした資産形成を考える人もいます。ただし、投資にはリスクが伴うため、自分がどの程度のリスクを許容できるかをよく考えたうえで、無理のない範囲で活用することが重要です。

このように、短期・中期・長期の目標を整理し、それぞれに必要な金額と期間を設定しておくと、年間貯金額の配分が決めやすくなります。すべてを完璧に達成する必要はありませんが、方向性が見えているだけでも、日々の貯蓄行動がぐっと意味のあるものに感じられるようになるでしょう。

毎月・年間の進捗チェックと見直しポイント

貯蓄計画は、一度作って終わりではなく、定期的な振り返りが大切です。毎月や毎年のタイミングで進捗をチェックし、必要に応じて目標や貯金額を調整していくことで、無理なく続けやすくなります。家計や年収、家族構成は時間とともに変化するため、その変化に合わせて計画も柔軟に見直していくイメージです。

毎月のチェックでは、「今月は予定どおりに貯金できたか」「思わぬ出費は何だったか」を確認します。家計簿アプリやエクセルなどを使い、収入と支出、貯蓄額をシンプルに記録するだけでも十分です。もし赤字になってしまった月があっても、それ自体を責める必要はありません。なぜそうなったのかを振り返り、翌月以降の行動につなげることが大切です。

年間のチェックでは、もう少し大きな視点で家計を見直します。年収の変化やボーナスの有無、家族構成の変化などを踏まえ、「年間貯金額の目標が現実に合っているか」「貯蓄率を上げられそうか」を検討します。例えば、昇給や副業収入が増えた場合は、その一部を自動的に貯金に回すルールを追加することで、生活レベルを上げ過ぎずに貯蓄ペースを高めることも可能です。

見直しのポイントとしては、固定費の増減や、ライフイベントの予定も重要です。子どもの進学や住宅購入など、大きな支出が近づいている場合は、そのイベントに向けた貯蓄を優先する時期かもしれません。一方で、教育費のピークを過ぎたタイミングなどは、老後資金の積み増しを意識する時期になり得ます。このように、人生のステージに合わせて貯蓄の目的と配分を変えていくことで、計画的に資産を形成していけるでしょう。

よくある疑問

最後に、年間貯金額や年収別の貯蓄に関して、多くの人が感じやすい疑問を取り上げます。他人の貯金額が気になったり、「年収があるのになぜか貯まらない」と悩んだりするのは、決して珍しいことではありません。

ここでは、平均と中央値から見た実態や、年収が上がっても貯まらない理由、「貯金が無理」と感じるときの対処法について、できるだけ現実的な視点でお伝えします。ご自身の状況と重ねながら、今後の行動のヒントとしてお役立てください。

ぶっちゃけ貯金額はどのくらい?中央値・平均から読み解く実態

自分の貯金額が多いのか少ないのか、なかなか人には聞きづらいテーマです。そこで気になるのが、世間の「平均」や「中央値」ですが、数字だけを見ると、かえって不安になることもあります。ここでは、あくまでイメージとして、データの読み方を整理しておきましょう。

金融広報中央委員会などの調査では、金融資産を保有していない世帯も一定数存在します。一方で、かなり多額の資産を持つ世帯も含まれるため、平均額は高めに見えやすい傾向があります。例えば、ある年代の平均貯蓄額が数百万円という結果でも、中央値はそれよりかなり低い金額になっていることが少なくありません。つまり、「平均より少ないからといって、大きく遅れているとは限らない」とも言えます。

また、同じ年収でも、家族構成や地域の物価によって、貯蓄に回せる余裕は大きく変わります。都市部で家賃が高い単身世帯と、地方で持ち家の二人世帯では、同じ年収でも年間貯金額の差が出て当然です。データを見るときは、「自分と似た条件の世帯かどうか」「単身か、子どもがいるか」などを確認したうえで、あくまで参考程度にとどめておく方が、気持ちの面でも楽になるでしょう。

大切なのは、他人の平均値に自分を合わせることではなく、「昨年の自分よりどれだけ前進できたか」を見ることです。年間貯金額が少しでも増えていれば、それは立派な前進です。中央値や平均額は、「世の中の真ん中はこのあたりなのか」と大まかに把握するための目安として活用しつつ、自分のペースで貯蓄を続けていくことが、長い目で見て大きな差につながっていきます。

年収が上がっても貯まらない理由と対策

「以前より年収は上がっているのに、なぜか貯金が増えない」と感じる人は少なくありません。その理由の一つとして挙げられるのが、「生活水準のアップ」に気づきにくいことです。収入が増えると、外食の回数が増えたり、家賃の高い部屋に引っ越したり、保険やサブスクサービスを追加したりと、少しずつ支出が膨らみがちです。このような支出の増加は、日々の生活の中では当たり前に感じられ、意識しにくいものです。

もう一つの理由として、「お金の入口だけでなく出口も増える」ことが挙げられます。年収が上がると、交際費やプレゼント、子どもの習い事など、「せっかく収入が増えたのだから」と支出を広げたくなる場面も増えます。これ自体が悪いわけではありませんが、貯蓄のルールを決めていないと、結果的に収入の増加分がすべて支出に消えてしまうこともあります。

対策として有効なのは、「収入が増えたタイミングで、先取り貯金の額も増やす」ことです。例えば、昇給で毎月1万円手取りが増えたなら、そのうち5千円を自動的に貯蓄へ回す設定にする方法があります。残りの5千円は生活の質を少し上げるために使ってもよいでしょう。このように、収入アップの一部を必ず貯金に回すルールを作ると、生活水準を上げ過ぎずに済みます。

また、定期的に家計の固定費を見直すことも重要です。保険や通信費、サブスクサービスなどは、一度契約するとそのままになりがちです。年に一度は明細を確認し、「今の自分たちに本当に必要か」「もっと安くできるプランはないか」をチェックする習慣をつけると、年収が上がっても貯蓄ペースを維持しやすくなります。

「貯金が無理」な人のための現実的な対処法

毎月の収支がギリギリで、「貯金なんてとても無理」と感じる人もいるかもしれません。特に、年収がそれほど高くない場合や、家賃や教育費などの固定費が重い場合は、貯蓄に回せるお金がほとんど残らないこともあります。そのような状況では、「貯金できない自分が悪い」と責めるよりも、現実的にできる範囲から一歩ずつ見直していくことが大切です。

最初のステップとしておすすめなのは、「金額よりも習慣を優先すること」です。例えば、毎月500円や1,000円でも構いませんので、給料日ごとに必ず別口座に移す習慣をつくります。金額は小さくても、「貯める行動」を繰り返すことで、少しずつ家計への意識が変わっていきます。余裕が出てきたときに、金額を増やせばよいのです。

同時に、支出の中で「今すぐは変えられないもの」と「工夫で減らせるもの」を分けて考えてみましょう。家賃や通勤費など、すぐには動かしにくい項目もありますが、食費や日用品、娯楽費などは、小さな見直しの積み重ねで変えられる余地があります。コンビニ利用を減らしたり、特売日を活用したりといった工夫は、いきなり大きな節約にはならなくても、年間では意外と大きな差になります。

それでも厳しい場合は、公的な支援制度や、家計相談の窓口を利用することも検討してよいでしょう。自治体や社会福祉協議会などが行っている相談サービスでは、生活費や借金の悩みについて、専門の相談員が対応してくれる場合があります。一人で抱え込まず、利用できる制度や支援を確認することも、立派な家計改善の一歩です。貯金が難しい時期があっても、それは人生の一場面であり、状況が変わればまた貯蓄を再開できる可能性もあります。

まとめ

年間貯金額を年収別に考えるときは、平均値だけでなく中央値や世帯構成も意識しながら、「自分と家族にとって無理のない水準」を探ることが大切です。手取り収入から生活費と支出の全体像を把握し、貯蓄率の目安を参考にしつつ、現実的な毎月の貯金額を決めていきましょう。

そのうえで、生活防衛資金の確保や、短期・中期・長期の目的別に貯金目標を分けると、年間貯金額に意味が生まれます。固定費の見直しや先取り貯金、家計簿アプリの活用など、小さな行動の積み重ねが、将来の安心につながっていきます。預貯金だけでなく、投資信託やNISA、iDeCoなどの制度も選択肢になりますが、元本割れのリスクや税制の変更可能性も踏まえ、最新情報を確認しながら、自分に合う範囲で活用することが重要です。

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この記事を書いた人

田中 壮のアバター 田中 壮 株式会社TFPグループ代表取締役

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

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