準富裕層は資産がいくらからを呼ぶ?定義や総世帯数、年代別の割合、準富裕層を目指すコツを解説!

監修者

監修者
田中壮

TFPグループ 代表取締役 田中 壮

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

「準富裕層って、どれくらい資産があれば名乗れるのだろう」と気になっている方は多いのではないでしょうか。老後の不安が増える中で、自分の立ち位置や目指すべき水準を知りたい人もいるはずです。

この記事では、準富裕層の定義や資産額の目安、日本にどれくらいの世帯がいるのかを整理します。年代別の特徴や、老後やリタイアとの関係、準富裕層を目指す資産形成のコツまで、順番に解説していきます。

目次

準富裕層とは?

まずは「準富裕層とは何か」という基本から整理します。金融資産の金額による一般的な定義や、年収との違い、富裕層との境目を確認しておくと、自分の位置がつかみやすくなります。

ここでは、野村総合研究所などの調査で使われる分類を参考にしながら、資産や世帯ごとの目安を紹介します。お金の余裕という感覚的な基準にも触れ、数字と実感の両面から準富裕層をとらえていきます。

資産・年収・総額の目安と該当ライン

準富裕層は、一般的に「金融資産が5,000万円以上1億円未満の世帯」と説明されることが多いです。ここでいう金融資産とは、預貯金や株式、投資信託、債券など、現金化しやすい資産を指します。不動産の自宅は含まない調査が主流なので、その点は押さえておきたいところです。

一方で「年収がいくらなら準富裕層か」という質問もよくあります。年収は毎年変動しますし、生活費や家族構成でも余裕の度合いが違います。そのため、年収だけで準富裕層かどうかを決めるのは難しいと言えるでしょう。例えば年収1,000万円でも、教育費や住宅ローンが重いと、資産があまり残らないケースもあります。

その意味では、「資産の総額」で考えた方が、老後の安心度を測りやすくなります。退職金や相続で一時的に金融資産が増える人もいれば、長年の積立投資で少しずつ準富裕層に近づく人もいます。どちらのルートであっても、生活費に対してどれくらいの金融資産を持てるかが、老後の選択肢を広げる鍵になりやすいです。

なお、ここでの数字はあくまで調査上の目安です。地域の物価や持ち家の有無、家計の支出パターンによって「余裕」の感じ方は変わるため、自分の生活に当てはめて考えることが大切になります。

富裕層・超富裕層・アッパー・マス層との違い

準富裕層を理解するには、周辺の階層との違いも知っておくと便利です。野村総合研究所の分類では、金融資産3,000万円以上5,000万円未満を「アッパーマス層」、5,000万円以上1億円未満を「準富裕層」、1億円以上5億円未満を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」としています。これより下の層は、3,000万円未満の「マス層」とされることが多いです。

アッパーマス層は、老後資金のベースができつつある段階といえます。教育費や住宅ローンが一段落すると、準富裕層に近づく可能性もあります。準富裕層は、老後の生活費や急な出費に備えやすい水準ですが、富裕層ほど「お金を気にせず暮らせる」とは限りません。生活レベルをどこまで上げるかによって、感じ方が変わります。

富裕層や超富裕層になると、資産運用や不動産投資に積極的な人も増えます。企業オーナーや高額な退職金を受け取った人など、資産の作り方も多様です。税金や相続対策を早めに検討する必要が出てくることも多く、専門家との付き合い方も変わってきます。

こうした分類は、日本全体の資産分布を把握するためのものです。必ずしも優劣をつけるものではなく、自分がどの層に近いのかを知り、今後の資産形成や老後の計画を考える参考にするくらいの距離感で見るとよいでしょう。

『余裕』の実感で見る基準

準富裕層かどうかを考えるとき、「数字では理解できても、実感がわかない」という声もあります。そこで、生活の中で感じる「余裕」を基準に考えてみると、イメージしやすくなります。例えば、毎月の生活費を払ったあとに、一定額を安定して貯蓄や投資に回せているかどうかは、一つの目安になります。

また、急な入院や家電の買い替え、子どもの教育費の増加など、予定外の出費が重なっても、すぐには家計が苦しくならない状態かどうかも大切です。金融資産が5,000万円前後あると、取り崩しながらでも数年から十数年分の生活費をまかなえる可能性が出てきます。老後の生活費や介護の費用を考えるうえで、心理的な安心感が違ってくるでしょう。

一方で、資産が多くても、生活費や趣味の支出が大きすぎると、余裕は感じにくくなります。高級車や高額な不動産を保有していても、ローンや維持費が重いと、毎月の家計はかえって不安定になる場合もあります。このように、準富裕層かどうかは、単に資産額だけでなく、支出とのバランスや家計管理の姿勢にも左右されやすいです。

自分がどの程度の生活レベルを望むのか、老後にどんな暮らしをしたいのかを考えながら、「資産額」と「余裕の実感」の両方を見ていくと、目標とするラインが見えやすくなります。

準富裕層の割合と総世帯数分布と推移

次に、日本全体で準富裕層がどれくらいいるのかを見ていきます。総世帯数に対する割合や、年代別の特徴を知ることで、自分の状況を客観的にとらえやすくなります。

ここでは、野村総合研究所の調査データなどを参考に、準富裕層の世帯数や推移を整理します。30代から50代までの違いや、近年増えている背景についても、できるだけ分かりやすく解説していきます。

最新データで見る日本の総世帯数と準富裕層の割合

野村総合研究所の推計によると、日本の世帯は、マス層・アッパーマス層・準富裕層・富裕層・超富裕層に分類されています。準富裕層は、全体の中では一部に限られますが、決してごくわずかというわけではありません。調査年によって差はあるものの、金融資産5,000万円以上1億円未満の準富裕層は、日本の世帯全体の数パーセント程度とされることが多いです。

例えば、総世帯数が約5,000万世帯とすると、準富裕層は数十万から百数十万世帯前後というイメージになります。ただし、景気や株価、不動産価格の変動によって、金融資産の評価額は変わります。株式市場が好調な時期には、投資をしている世帯の資産が増え、準富裕層の割合が一時的に高まることも考えられます。

また、退職金を受け取る60代前後の世帯が増えると、一時的に準富裕層に入る世帯も出てきます。逆に、老後の生活費として資産を取り崩していくと、再びアッパーマス層に戻ることもあります。このように、準富裕層という分類は、固定された身分というよりも、ライフステージや市場環境によって出入りがある「ゾーン」と考えた方が現実的です。

なお、具体的な世帯数や割合は、調査年や前提条件によって変わります。最新のデータを確認しながら、おおまかな位置づけをつかんでおくとよいでしょう。

30代・40代・50代それぞれの特徴

準富裕層に該当する世帯は、年代によって特徴が異なります。30代で準富裕層に入る人は、起業や高収入の専門職、早くから投資を行ってきたケースなどが多い傾向があります。共働きで収入が高く、生活費を抑えながら資産形成を続けてきた人も含まれます。ただし、住宅ローンや子どもの教育費がこれから増える段階でもあり、資産の余裕をどこまで感じられるかは人それぞれです。

40代になると、管理職として年収がピークに近づく人が増えます。株式や投資信託などの金融資産を長期で保有してきた結果、準富裕層に届く世帯も出てきます。一方で、教育費の負担が重くなる時期でもあるため、資産はあるのに毎月の家計は忙しいという状況になりやすい年代でもあります。ここで生活水準を上げすぎると、老後の資産形成が追いつかない可能性もあります。

50代では、退職金を意識し始める人が多くなります。長年の預貯金や投資に加え、退職金の見込み額を含めると、準富裕層に近づく世帯も増えてきます。住宅ローンの完済が見えてくると、毎月の負担が軽くなり、老後資金の積み増しに回せるお金が増えることもあります。反対に、ローン残高が大きいままだと、せっかくの金融資産も負債に押されてしまうため、バランスの見直しが重要になってきます。

このように、同じ準富裕層という分類でも、30代・40代・50代では、収入や支出、家族構成が大きく異なります。自分の年齢とライフステージを踏まえて、どのように資産を守り、増やしていくかを考えることが大切になります。

世代別の傾向と増加要因

世代別に見ると、準富裕層の増減には、いくつかの傾向や背景があると考えられます。例えば、バブル期を経験した世代は、不動産価格の変動や株式市場の上下を体感しており、リスクを避けて預貯金中心という人も少なくありません。その一方で、長く企業に勤めて退職金を受け取り、結果的に準富裕層となったケースも見られます。

一方で、30代から40代の比較的若い世代では、投資信託やインデックス投資をコツコツ続けることで資産形成を進めている人が増えています。ネット証券やスマホアプリの普及により、少額から投資を始めやすくなったことも、準富裕層予備軍が増える一因といえるでしょう。長期的に見ると、時間を味方につけた資産運用が、老後の準富裕層入りを後押しする可能性もあります。

また、共働き世帯の増加も、資産形成に影響を与えています。夫婦それぞれの収入を活用し、生活費を抑えながら投資に回せれば、金融資産の積み上がりは早くなります。逆に、収入は高くても支出が多く、貯蓄や投資に回すお金が少ないと、準富裕層には届きにくくなります。家計の管理やライフスタイルの選び方が、世代ごとの違いを生む要因にもなっています。

今後は、年金制度や税制の変更、物価の上昇なども、準富裕層の増減に影響すると考えられます。どの世代にとっても、最新の制度やデータを確認しながら、自分なりの資産形成の戦略を持つことが、将来の安心につながりやすいでしょう。

アッパー・マス層と準富裕層の暮らし

ここからは、アッパーマス層と準富裕層の暮らしの違いに目を向けていきます。金融資産の額が近い層どうしでも、消費の仕方や生活レベルの考え方によって、家計の安定度は変わります。

消費パターンや収入の安定性、住宅ローンなどの負債の状況を整理すると、自分の家計のリスクも見えやすくなります。準富裕層を目指すうえで、どのような暮らし方を意識するとよいのか、具体的な視点で考えていきます。

消費・支出パターンで見る生活レベルの違い

アッパーマス層と準富裕層は、金融資産の額が3,000万円から1億円未満と、ある程度近い範囲にいます。それでも、日々の消費や支出のパターンには違いが出やすいです。アッパーマス層では、収入の多くが生活費や教育費、住宅ローンにあてられ、貯蓄や投資に回せるお金が限られているケースが少なくありません。ボーナスでなんとか貯蓄を増やしているという人もいるでしょう。

一方、準富裕層に近づいている世帯では、生活費の水準をある程度コントロールし、毎月の余剰資金を計画的に資産運用に回している傾向があります。旅行や外食などの楽しみも取り入れつつ、家計全体では無理のない範囲に抑えているイメージです。見栄を張る消費よりも、将来の安心につながる支出を意識している人が多いかもしれません。

例えば、車を複数台持つよりも、必要なときだけカーシェアを使う。子どもの教育では、目的を考えながら塾や習い事を選ぶ。こうした小さな選択の積み重ねが、長期的には資産の差につながる可能性があります。また、保険や通信費、サブスクリプションなどの固定費を定期的に見直すことで、同じ収入でも貯蓄に回せるお金を増やす工夫をしている世帯も多いです。

生活レベルを上げること自体が悪いわけではありません。ただ、収入の増加に合わせて支出も増やし続けると、資産はなかなか積み上がりません。アッパーマス層から準富裕層を目指すなら、「今の生活を少しだけ引き締めて、その分を資産形成に回す」という意識が、結果として大きな違いを生むこともあります。

収入の安定性と将来性

準富裕層の暮らしを考えるうえで、収入の安定性は重要なポイントになります。たとえ一時的に高収入でも、それが数年で途切れてしまうと、資産形成は不安定になります。逆に、派手さはなくても、長く安定した収入が続く職業や働き方であれば、時間をかけて準富裕層に近づく可能性は高まります。

例えば、大企業の正社員や公務員、専門職などは、収入が大きく落ち込みにくい傾向があります。昇進や資格取得によって年収を伸ばしやすい職種もあります。一方で、フリーランスや歩合制の仕事は、収入の波が大きくなりがちです。その分、収入が高い年にはしっかり貯蓄や投資に回すなど、メリハリのある家計管理が求められます。

将来性という点では、年齢も無視できません。40代以降になると、転職や大幅な年収アップが難しくなる場合もあります。そのため、30代から40代のうちに、スキルアップや副業などを通じて収入源を増やしておくことが、準富裕層を目指すうえで有利に働くことがあります。共働きの場合は、どちらか一方の収入が減っても家計が大きく崩れないように、リスクを分散できる点も特徴です。

ただし、どの働き方が自分に合うかは、人によって異なります。無理に高収入を追いかけて体調を崩してしまうと、結果的に働ける期間が短くなり、資産形成にも影響が出てしまう恐れがあります。収入の安定性と健康、家族との時間などをバランスよく考えながら、自分なりの将来像を描いていくことが大切になるでしょう。

負債・物件維持費・生活のリスク

準富裕層を考えるとき、見落としがちなのが「負債」と「維持費」です。金融資産が5,000万円あっても、住宅ローンや教育ローンが多額に残っていれば、実質的な余裕は小さくなります。特に、金利が上昇した場合には、毎月の返済額が増え、家計を圧迫するリスクもあります。

持ち家の物件維持費も、長期的には大きな負担になります。固定資産税や修繕費、マンションなら管理費や修繕積立金などがかかります。築年数が経つほど修繕の頻度も増えやすく、老後に大規模な修繕費が重なると、金融資産を大きく取り崩すことになりかねません。準富裕層に近い世帯ほど、こうした将来のコストも見込んでおく必要があります。

生活のリスクという点では、病気やケガ、介護の必要性も無視できません。働けなくなる期間が長くなると、収入が減る一方で医療費や介護費が増える可能性があります。医療保険や就業不能保険、介護保険などをどう組み合わせるかは、人それぞれの価値観や家族構成によって変わりますが、「最悪のケースにどう備えるか」という視点は共通して重要になります。

負債と資産を合わせた「純資産」を意識することも、リスク管理の一環です。金融資産だけを見て安心するのではなく、ローン残高や将来の維持費、生活費の水準を含めて家計全体を見直すことで、準富裕層としての安定度がよりはっきりしてきます。

金融資産・不動産投資をどう活用するか

準富裕層を目指すうえで、金融資産や不動産をどう活用するかは重要なテーマです。預貯金だけに偏ると、インフレに弱くなりやすい一方で、リスクの高い投資に偏りすぎると、資産が大きく減る可能性もあります。

ここでは、預貯金と株式、投資信託などの金融資産のバランスや、不動産投資を検討するときのポイントを整理します。税金や維持費、海外資産や制度の活用についても、一般的な視点からお伝えしていきます。

預貯金・株式・投資信託・金融資産の比率

資産形成を考えるとき、「預貯金と投資の割合をどうするか」は、多くの人が悩むポイントです。一般的に、預貯金は元本割れのリスクが小さい一方で、金利が低いため、大きく増えにくいという特徴があります。株式や投資信託は、価格が上下するリスクはありますが、長期的には経済成長の恩恵を受けやすいと言われます。

準富裕層を目指す人の中には、生活費の半年から1年分程度を預貯金で確保し、残りを株式や投資信託などに分散しているケースが多いです。これにより、急な出費があっても投資資産を慌てて売らずに済み、長期的な運用を続けやすくなります。投資信託の中でも、世界の株式や債券に広く分散するインデックス型の商品は、少額から始めやすい選択肢としてよく利用されています。

一方で、株式や投資信託の比率を高めるほど、短期的な価格変動の影響は大きくなります。リスクを抑えたい人は、債券や安定性の高い資産を組み合わせることもあります。年齢が上がるほど、リスクを抑えた運用に切り替える人も多いです。例えば、若いうちは株式の割合を多めにし、老後が近づくにつれて債券や預貯金の比率を増やすといった考え方があります。

ただし、最適な比率は、収入の安定性や家族構成、リスクへの考え方によって変わります。自分がどの程度の価格変動なら許容できるかを意識しながら、少しずつ調整していくことが現実的でしょう。金融機関の提案を受ける場合も、手数料や税金の仕組みを理解したうえで、自分で納得できる形を選ぶことが大切です。

物件選び・維持費・税務上の注意点

不動産投資は、準富裕層やそれを目指す人が検討しやすい選択肢の一つです。家賃収入を得ながら資産を持つことができれば、老後の収入源としても役立つ可能性があります。ただし、物件選びや維持費、税金の面で注意すべき点も多く、慎重な検討が欠かせません。

まず、物件選びでは、立地や築年数、賃貸需要の有無が重要になります。駅からの距離や周辺の人口動態、大学や企業の有無などを確認し、長期的に入居者が見込めるかを考える必要があります。表面利回りだけを見て判断すると、空室リスクや修繕費が想定以上にかかり、結果として手取りの収入が少なくなることもあります。

維持費としては、固定資産税や管理費、修繕費、保険料などが継続的に発生します。築年数が古くなるほど修繕の頻度も増えるため、長期のシミュレーションが重要です。また、ローンを組む場合は、金利の変動や返済期間も含めて、家計に無理がないかを確認しておきたいところです。家賃収入が一時的に減っても、返済を続けられる余裕を持っておくと安心度が高まります。

税務面では、家賃収入は不動産所得として課税されます。必要経費として計上できる項目もありますが、節税だけを目的に無理な投資をすると、かえって資金繰りが厳しくなる恐れがあります。不動産の売却時には譲渡所得税がかかる場合もあり、相続時には相続税の評価額にも影響します。こうした点を踏まえ、税理士など専門家の意見を聞きながら進めると、思わぬ落とし穴を避けやすくなります。

増加を目指す投資法とリスク管理

準富裕層を目指して資産を増やすには、「増やすための投資」と「減らさないためのリスク管理」の両方が大切になります。投資法としては、株式や投資信託、不動産投資などが代表的ですが、それぞれリスクとリターンの性質が異なります。自分の目標や性格に合わせて、組み合わせを考えることが求められます。

例えば、長期的な資産形成には、毎月一定額を積み立てる投資信託がよく使われます。価格が下がったときにも買い続けることで、平均購入単価をならす効果が期待されます。株式投資では、個別企業の成長性を見ながら投資する方法もありますが、値動きが大きくなる傾向があります。短期的な利益を狙いすぎると、損失が膨らむリスクも高まるため、注意が必要です。

リスク管理の面では、資産を一つの商品や一つの国に集中させないことが基本とされます。株式と債券、国内と海外、複数の業種に分散することで、一部が値下がりしても全体への影響を抑えやすくなります。また、レバレッジをかけた投資や、複雑な仕組みの商品は、リスクの大きさを正確に把握しにくい場合もあります。内容を理解しきれない投資は、避ける選択も検討した方が無難です。

さらに、投資に回すお金は、当面使う予定のない余裕資金にとどめることが重要になります。生活費や教育費、近い将来に必要な資金まで投資に回してしまうと、市場が下落したときに、安値で売却せざるを得なくなる恐れがあります。自分のリスク許容度を超えない範囲で、長期的な視点を持ちながら運用を続けることが、準富裕層を目指すうえで現実的なスタンスと言えるでしょう。

海外資産や制度活用の可能性

資産運用を考える際、海外資産や各種制度の活用も視野に入れると、選択肢が広がります。海外資産といっても、必ずしも自分で外国の証券会社を使う必要はありません。日本の投資信託やETFを通じて、世界の株式や債券に分散投資する方法も一般的です。これにより、日本だけに依存しない資産形成を目指すことができます。

また、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用することで、運用益にかかる税金を抑えられる可能性があります。長期でコツコツと投資を続ける人にとっては、こうした制度の効果は無視できません。制度には利用条件や上限額があり、将来的に内容が変更されることもあるため、最新の情報を確認しながら、自分に合った使い方を検討する必要があります。

海外不動産への投資を検討する人もいますが、為替リスクや現地の法律、管理体制など、国内以上に注意すべき点が多くなります。現地の状況を十分に理解しないまま高額な物件を購入すると、想定外の維持費や税金がかかることもあります。このため、海外資産への投資は、全体の一部にとどめるなど、慎重な姿勢が求められます。

制度や海外資産を活用するかどうかは、資産規模や知識、時間的な余裕によっても変わります。無理に複雑なことをする必要はなく、まずは国内の基本的な制度や商品を理解し、それでも余裕があれば選択肢を広げていくくらいの段階的なアプローチが、結果的には続けやすいと考えられます。

相続税・生前贈与でできる節税と留意点

準富裕層の世帯では、自分の老後だけでなく、子どもや孫への相続も気になり始める時期が訪れます。金融資産や不動産の総額が増えると、相続税の対象になる可能性も高まるため、早めに情報を整理しておくと安心につながります。

ここでは、相続税の基本的な仕組みや、生前贈与を活用した節税の考え方を紹介します。あわせて、節税を意識しすぎることで起こり得るリスクや、専門家に相談すべきタイミングについても触れていきます。

準富裕層が押さえるべき相続税の基礎知識と総額の考え方

相続税は、亡くなった人の財産を、相続人が受け継ぐときにかかる税金です。対象となる財産には、預貯金や株式、不動産だけでなく、生命保険金の一部なども含まれます。まずは、自分の資産がどのくらいの総額になるのかを把握し、相続税がかかる可能性があるかを確認することが出発点になります。

相続税には「基礎控除」という仕組みがあり、一定額までは税金がかかりません。基礎控除額は、法定相続人の人数によって変わります。この基礎控除を超える財産がある場合、その超えた部分に対して相続税がかかる可能性が出てきます。準富裕層の世帯では、金融資産に加えて自宅不動産の評価額も含めると、基礎控除を上回るケースも見られます。

ただし、不動産の評価額は、実際の売買価格とは異なる場合があります。自宅を誰かがそのまま住み続ける場合には、一定の条件のもとで評価額が下がる特例が適用されることもあります。このような制度を踏まえると、「思っていたより相続税が少なくて済む」ケースもあれば、「逆に負担が大きくなる」ケースもあり得ます。

そのため、相続税について不安がある場合は、ざっくりとした自己判断だけで結論を出さず、税理士などの専門家に「試算」を依頼する方法も考えられます。現時点の資産総額と家族構成をもとに、おおまかな相続税額を知っておくと、今後の対策や生前贈与の検討がしやすくなるでしょう。

生前贈与・制度活用による節税対策の具体案

相続税の負担を抑える方法の一つとして、生前贈与があります。生前贈与とは、生きているうちに子どもや孫などに財産を渡すことです。日本の税制では、一定額までは贈与税がかからない非課税枠が設けられており、この枠を活用しながら時間をかけて財産を移していく方法がよく検討されます。

例えば、毎年一定額を子どもに贈与し、その都度、贈与契約書を作成しておくことで、贈与の事実を明確にしておく方法があります。教育資金や結婚・子育て資金については、条件付きで非課税となる制度が用意されている時期もあります。こうした制度を利用すれば、子どものライフイベントを支えながら、将来の相続財産を減らす効果も期待できます。

不動産についても、生前に共有名義に変更したり、持分を分けて贈与したりする方法が考えられます。ただし、不動産の贈与には登録免許税や不動産取得税などがかかる場合があり、相続時よりもトータルの負担が増えることもあります。節税だけを目的に安易に動かすと、かえって不利になる可能性があるため、慎重な判断が必要です。

生前贈与は、早く始めるほど活用できる年数が増えますが、その分、自分の老後資金を減らすことにもなります。どの程度まで贈与しても生活に支障がないかを考えながら、無理のない範囲で進めることが大切です。具体的な金額や手続きについては、税制の変更も踏まえつつ、専門家と相談しながら進めると安心でしょう。

節税の効果と想定されるリスク

相続税や贈与税の節税対策には、一定の効果が期待できる一方で、いくつかのリスクも存在します。まず、節税を意識しすぎるあまり、自分の老後資金を必要以上に子どもへ移してしまうと、将来の生活が窮屈になる恐れがあります。長生きするほど、生活費や医療費、介護費は増えやすく、当初の想定よりもお金が必要になるケースも少なくありません。

また、生前贈与を行うと、家族間のバランスにも注意が必要です。特定の子どもだけに多く贈与すると、相続時に不公平感が生まれ、トラブルにつながる可能性があります。贈与の内容を家族で共有し、遺言書なども活用しながら、全体のバランスを考えることが重要になります。

税制の変更リスクも見逃せません。現在は認められている節税の方法が、将来も同じ条件で使えるとは限りません。生前贈与に関するルールが見直されると、過去の贈与が相続税の計算に影響する場合もあり得ます。過去の情報だけを頼りに判断すると、思わぬ負担が発生することも考えられます。

節税対策は、「税金を減らすこと」だけが目的ではなく、「自分と家族が安心して暮らせるように、資産をどう残すか」を考えるプロセスでもあります。リスクと効果の両面を踏まえながら、必要に応じて専門家の助言を受けることで、より納得感のある選択がしやすくなるでしょう。

専門家に依頼すべきタイミング

相続や生前贈与の検討を進める中で、「どの段階で専門家に相談すべきか」と迷う人も多いです。目安としては、金融資産と不動産を合わせた総額が、相続税の基礎控除額を明らかに超えそうだと感じたときが、一つのタイミングになります。自分で概算してみて不安が残る場合も、早めに相談した方が安心です。

また、不動産を複数保有している場合や、海外資産がある場合、事業を営んでいる場合などは、相続や税金の計算が複雑になりやすいです。こうしたケースでは、税理士や弁護士、ファイナンシャルプランナーなど、複数の専門家の意見を聞きながら進めることで、抜け漏れを減らしやすくなります。

専門家に相談するメリットは、税金の計算や制度の細かい部分を任せられるだけではありません。家族構成や価値観を踏まえて、「どのように資産を残すか」という全体像を一緒に考えてもらえる点も大きいです。遺言書の作成や、信託の活用など、選択肢の幅も広がります。

一方で、専門家にも得意分野や経験の差があります。相続や資産運用に強い人を選ぶためには、複数人に話を聞いて比較することも有効です。相談料や報酬の仕組みも確認し、自分が納得できる形で依頼することが、長期的な信頼関係を築くうえで大切になります。

老後・リタイアと準富裕層の可能性

準富裕層という言葉が気になる背景には、「老後の生活をどこまで安心して送れるか」という不安がある方も多いでしょう。金融資産が5,000万円から1億円あると、老後の選択肢は広がりやすくなりますが、使い方を誤ると心細くなる可能性もあります。

ここでは、老後に必要な資金の目安や、早期リタイアの現実性、退職金や健康、介護を踏まえた長期的なリタイア計画について、一般的な視点から整理していきます。

老後に必要な資金の目安と生活レベルを維持するための考え方

老後に必要な資金は、生活レベルや住んでいる地域、健康状態によって大きく変わります。よく言われるのは、「公的年金だけでは足りず、一定の金融資産の取り崩しが必要になる」という点です。準富裕層に近い金融資産があれば、老後の生活費をまかなう選択肢は増えますが、安心できるかどうかは、資産の使い方と家計管理に左右されやすいです。

例えば、夫婦2人で老後を過ごす場合、毎月の生活費をどの程度に設定するかが重要になります。旅行や趣味、子どもへの援助などをどこまで行うかによって、必要な生活費は大きく変わります。年間の生活費が300万円なのか、500万円なのかで、金融資産の持ちこたえる年数は大きく違ってきます。公的年金の受給額を確認し、不足分を金融資産から取り崩していくイメージを持つことが、計画の第一歩です。

老後資金の目安としては、「現在の生活費を少し抑えた水準で、何年分を確保したいか」を考える方法があります。例えば、年金で半分をまかなえれば、残り半分を金融資産で補う形になります。準富裕層の金融資産があれば、一定期間は余裕を持って生活できる可能性がありますが、長生きリスクや医療費、介護費の増加も見込んでおく必要があります。

生活レベルを維持するためには、退職後すぐに大きく支出を増やすのではなく、数年ごとに見直しながら調整していく姿勢が大切です。老後の前半は旅行や趣味にお金を使い、後半は医療や介護の費用に備えるなど、ライフステージの変化に合わせて資産の使い方を変えていくと、長期的な安心につながりやすいでしょう。

早期リタイアは現実的か

準富裕層を目指す人の中には、「早めにリタイアして、自由な時間を増やしたい」と考える人もいます。いわゆるFIREのような考え方ですが、現実的かどうかは、資産の規模だけでなく、支出の水準や働き方の柔軟性によっても変わります。完全に仕事を辞めるのか、収入が減っても好きな仕事を続けるのかでも、必要な資産は大きく異なります。

例えば、50代前半でフルリタイアする場合、老後期間は30年以上に及ぶ可能性があります。その間の生活費をほぼ金融資産でまかなうとなると、準富裕層の資産だけでは心もとないケースもあります。投資で資産を増やしながら取り崩す方法も考えられますが、市場の変動リスクを長期間にわたって受け続けることになり、精神的な負担も無視できません。

現実的な折り合いとしては、「完全リタイアではなく、生活費の一部を補う程度に働き続ける」という選択肢もあります。パートタイムやフリーランス、コンサルティングなど、経験を生かした働き方であれば、収入の負担を軽くしつつ、社会とのつながりも維持しやすくなります。これにより、金融資産の取り崩しペースを抑えられれば、準富裕層の資産でも長期的な安心度は高まりやすいです。

早期リタイアを検討する際は、希望する生活費と、想定される年金額や働き方をもとに、具体的なシミュレーションを行うことが重要になります。ライフプラン表を作成し、複数のシナリオで資産の推移を確認しておくと、自分の希望と現実のギャップが見えやすくなります。

退職金・健康・介護を踏まえた長期的なリタイア計画

老後やリタイアを考えるうえで、退職金や健康状態、介護の可能性は欠かせない要素です。退職金は、一度にまとまった資金を受け取れる貴重な機会ですが、使い方によってその後の安心度が大きく変わります。住宅ローンの繰り上げ返済に充てるのか、老後資金として運用するのか、子どもの教育費に回すのかなど、優先順位を整理しておく必要があります。

健康面では、現役時代からの生活習慣が、老後の医療費や介護費に影響することが多いです。運動や食生活、定期検診などへの意識を高めることで、長期的には医療費の負担を抑えられる可能性があります。介護については、自宅介護と施設介護のどちらを想定するかによって、必要な資金が変わります。家族と話し合いながら、おおまかな方針を共有しておくとよいでしょう。

リタイア計画を立てる際には、退職後の収支を年ごとにシミュレーションすることが有効です。例えば、60代は旅行や趣味にお金を使い、70代以降は医療や介護の費用を多めに見積もるなど、年代ごとの支出の変化を織り込んでおくと、現実に近い計画になります。公的年金だけでなく、企業年金や個人年金保険などの受給開始時期も確認し、資金の流れを整理しておきたいところです。

こうした長期的な計画は、一度作って終わりではなく、数年ごとに見直すことが大切です。物価の変動や税制の変更、家族構成の変化などに応じて、柔軟に調整していくことで、準富裕層としての資産をより有効に活用しやすくなります。

準富裕層を目指す具体策

ここまで、準富裕層の定義や日本での割合、老後との関係などを見てきました。最後に、「これから準富裕層を目指したい」という人に向けて、具体的な行動のヒントを整理します。

職業選択や副業、投資信託や株式、不動産投資の使い分け、節税や制度の活用など、日々の選択が将来の資産に影響します。短期・中期・長期の視点でチェックすべきポイントを押さえ、自分なりの資産形成の道筋を描いていきましょう。

職業選択・副業・昇進での実行プラン

準富裕層を目指すうえで、まず土台となるのが「収入をどう増やすか」という視点です。資産運用も大切ですが、元になるお金がなければ、投資に回せる余裕も生まれにくくなります。職業選択や昇進、副業などを通じて、長期的に収入を高める工夫をしていくことが重要です。

職業選択では、自分の得意分野や興味に加え、「将来の需要が見込めるか」「スキルが蓄積されやすいか」という観点も意識するとよいでしょう。専門性が高く、転職市場でも評価されやすい職種であれば、年収アップやキャリアの選択肢が広がりやすくなります。若いうちは、多少の負荷を許容しながら、スキルや経験を積む期間と割り切る考え方もあります。

昇進については、目の前の仕事の質を高めることが基本になりますが、社内外の人脈作りや、資格取得なども有効な手段になり得ます。とくに管理職や専門職への道が開ける資格は、長期的な年収に影響することがあります。会社に依存しすぎないためにも、自分の市場価値を意識しながら、キャリアを設計していくことが大切です。

副業は、リスクを抑えながら収入源を増やす方法として注目されています。ライティングやプログラミング、オンライン講座の講師など、時間や場所にとらわれにくい仕事も増えています。ただし、本業に支障が出るほど無理をすると、健康を損なう恐れがあります。会社の就業規則も確認しつつ、続けられる範囲で取り組むことが、結果的には資産形成の近道になるでしょう。

投資信託・株式・不動産投資の使い分け

資産を増やす手段としてよく挙げられるのが、投資信託・株式・不動産投資です。それぞれにメリットとデメリットがあり、どれか一つに絞るよりも、自分の状況に合わせて組み合わせる方が現実的な場合が多いです。まずは、特徴を押さえたうえで、どのように使い分けるかを考えてみましょう。

投資信託は、少額から始めやすく、複数の株式や債券に分散投資できる点が特徴です。プロが運用するアクティブ型と、市場平均に連動するインデックス型がありますが、手数料の低いインデックス型を長期で積み立てる方法は、多くの人にとって取り組みやすい選択肢です。毎月一定額を自動で積み立てる仕組みを使えば、時間をかけて資産を育てることが期待できます。

株式投資は、個別企業の成長に直接投資できる一方で、値動きが大きくなる傾向があります。企業の業績やニュースに一喜一憂しやすく、短期的な売買を繰り返すと、手数料や税金の負担も増えがちです。そのため、株式を活用する場合は、長期的に応援したい企業に絞るなど、自分なりの基準を持つことが重要になります。

不動産投資は、家賃収入という形でキャッシュフローを得られる可能性がありますが、初期費用やローン、維持費、空室リスクなど、考慮すべき要素が多くなります。すでに一定の金融資産があり、追加のリスクを理解したうえでポートフォリオに組み込みたい人向けと言えるかもしれません。最初から高額な物件に踏み込むのではなく、小さな規模から経験を積む方法も検討の余地があります。

どの手段を選ぶにしても、「わからないものには手を出さない」という姿勢は大切です。基本的な仕組みやリスクを理解し、自分の生活や性格に合った投資スタイルを見つけることが、長く続けるうえでの鍵になります。

節税・制度活用で効率よく資産を増やす方法

資産形成では、「いくら稼ぐか」「いくら増やすか」と同じくらい、「いくら守るか」も重要になります。税金や社会保険料は、家計にとって大きな支出の一つです。制度を上手に活用することで、手取りを増やしたり、運用益にかかる税金を抑えたりできる可能性があります。

代表的な制度としては、NISAやiDeCoがあります。NISAは、一定額までの投資で得られた運用益が非課税になる制度です。つみたてNISAでは、長期の積立投資を前提とした商品が対象となり、少額からコツコツと資産形成を進めたい人に向いています。iDeCoは、自分で掛金を拠出し、将来の年金として受け取る制度で、掛金が所得控除の対象になる点が特徴です。

節税の観点では、生命保険料控除や医療費控除、ふるさと納税なども活用の余地があります。ただし、節税だけを目的に保険や投資商品を選ぶと、本来の目的から外れてしまうことがあります。必要な保障や資産配分を考えたうえで、その中で使える制度を選ぶという順番を意識したいところです。

会社員の場合は、年末調整だけでなく、必要に応じて確定申告を行うことで、医療費控除や寄付金控除などを適用できる場合があります。自営業やフリーランスであれば、経費の計上や青色申告など、さらに多くの節税の選択肢があります。自分の働き方に合った制度を理解し、無理のない範囲で活用することで、結果的に資産形成のスピードを高めやすくなります。

短期・中期・長期チェックリストと必要な資金

準富裕層を目指すには、短期・中期・長期でやるべきことを分けて考えると、行動に移しやすくなります。いきなり大きな金額を目指すのではなく、段階ごとにチェックポイントを設定し、達成度を確認しながら進めていくイメージです。

短期的には、家計の見直しと、生活防衛資金の確保が重要になります。毎月の支出を把握し、無駄な固定費を削減するだけでも、貯蓄に回せるお金が増えることがあります。まずは、生活費の半年から1年分を預貯金で確保し、急な出費にも対応できる土台を作ることを目標にするとよいでしょう。

中期的には、教育費や住宅購入、車の買い替えなど、今後10年前後で必要になりそうな資金を整理します。それぞれの目標額と時期をリストアップし、預貯金と投資をどう組み合わせるかを考えます。リスクを取りにくい資金と、長期で増やしたい資金を分けることで、無理のない資産配分が見えやすくなります。

長期的には、老後資金と準富裕層としての資産目標を設定します。例えば、60歳までに金融資産3,000万円、できれば5,000万円以上を目指すといった形です。現在の貯蓄額と毎月の積立額、想定する運用利回りをもとに、将来の資産額をシミュレーションしてみると、自分のペースや不足分が見えてきます。必要であれば、収入アップや支出の見直し、副業や投資の強化など、どこを調整するかのヒントにもなります。

まとめ

準富裕層とは、一般的に「金融資産が5,000万円以上1億円未満の世帯」を指し、老後の安心感や選択肢を広げやすい層とされています。ただし、実際の余裕は、資産額だけでなく、生活費や負債、家族構成によって大きく変わります。自分のライフスタイルに照らし合わせて、どの程度の資産があれば安心できるのかを考えることが大切です。

日本における準富裕層の割合は、全体の一部に限られますが、長期的な資産形成や共働き、投資の普及などにより、目指すこと自体は現実的な目標になりつつあります。職業選択や昇進、副業を通じた収入の確保と、投資信託や株式、不動産投資などを組み合わせた資産運用、相続税や生前贈与、税制優遇制度の活用など、できることは少しずつ積み重ねていくことが可能です。

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この記事を書いた人

田中 壮のアバター 田中 壮 株式会社TFPグループ代表取締役

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

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