家計簿の費用項目を一覧で紹介!効果的な項目の決め方やざっくり・細かく把握したい場合のリストも解説

家計簿の費用項目を一覧で紹介!効果的な項目の決め方やざっくり・細かく把握したい場合のリストも解説

監修者

監修者
田中壮

TFPグループ 代表取締役 田中 壮

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

家計簿をつけようと思っても、最初につまずきやすいのが「項目をどう分けるか」という点です。細かくし過ぎると面倒になりやすく、ざっくりし過ぎるとお金の流れが分かりにくくなります。

この記事では、基本の家計簿項目の一覧から、一人暮らしや家族向けの分け方まで順番に整理します。ざっくり把握したい人向けと、細かく管理したい人向けの両方を紹介するので、自分の暮らしに合う形が見つかるはずです。

エクセルやアプリ、手書きノートなどツール別の作成方法も解説します。最後まで読むことで、迷わず家計簿を作成し、無理なく続けるための具体的なイメージが持てるようになるでしょう。

目次

家計簿項目テンプレート

まずは、多くの家庭で使いやすい家計簿項目のテンプレートを紹介します。ここでは、最低限おさえておきたい費目を一覧にし、生活スタイルに合わせて増減しやすい形を意識しました。

学生や一人暮らし向けに、さらにシンプルにしたパターンも取り上げます。ざっくり管理したい人向けのツールやフォーマットも合わせて解説するので、最初の一歩として参考にしてみてください。

住居費・食費・光熱費・通信費・貯金

家計簿の基本となる項目は、どの家庭でも発生しやすい支出から押さえると分かりやすくなります。代表的なのが、住居費、食費、水道光熱費、通信費、そして貯金や積立といったお金の確保に関する費目です。

住居費には、家賃や住宅ローン、管理費など住まいに関する支出をまとめます。食費は、自炊の食材や外食費、コンビニでの軽食など、日々の食事にかかる金額を含める考え方が一般的です。自分の生活に合わせて、外食を別項目にするか、食費に含めるかを最初に決めておくと迷いにくくなります。

水道光熱費は、水道代、電気代、ガス代など、毎月または隔月で請求される費用です。通信費には、スマートフォン料金、インターネット回線、固定電話などが入ります。最近はサブスクの音楽や動画サービスを通信費に含める人もいれば、娯楽費に入れる人もいます。このあたりは、後で見直しやすいよう、自分がチェックしやすい分類を優先するのがコツです。

貯金や積立は、支出ではありませんが、家計簿上は「先に確保するお金」として項目を作っておくと管理しやすくなります。毎月の貯金額を決めておき、給料日など決まったタイミングで別口座に移す人も多いです。家計簿に「貯金」の行を作り、実際にいくら移したかを記録しておくと、年間でどのくらい貯められたかを後から確認しやすくなります。

学生や一人暮らし向けのおすすめ項目と簡単な記入ルール

学生や一人暮らしの方は、家計簿の項目をあまり増やし過ぎない方が続けやすい場合が多いです。最初は「住居費」「食費」「日用品」「交際費・娯楽」「通信費」「交通費」「その他」のように、7項目前後に絞る方法もあります。生活費の大まかなバランスをつかむことが目的なら、このくらいでも十分役立つでしょう。

例えば、家賃や寮費は住居費にまとめ、電気代やガス代などの水道光熱費は「住居費」に含めてしまう方法があります。スマホ代とインターネット料金は「通信費」として一括管理します。食費には、自炊の食材と外食の両方を含めても良いですし、外食が多い人なら「外食費」を別にしておくと、見直しのきっかけになりやすいです。

記入ルールは、できるだけシンプルに決めておくと挫折しにくくなります。レシートをもらったら、その日のうちか翌日までに家計簿に記録する、といったマイルールを作ると良いでしょう。面倒に感じる場合は、週に一度だけまとめて記入する方法もあります。このとき、レシートを項目ごとに分けておくと、集計がスムーズです。

お小遣い帳のように、1日の合計金額だけをメモするスタイルも、最初の一歩としては有効です。例えば「きょうは食費1500円、交際費2000円」といった具合です。完璧を目指すよりも、ある程度の期間続けられるかどうかが大切になります。慣れてきたら、必要に応じて項目を増やす、という流れを意識すると良いかもしれません。

ざっくり管理で使えるツールとフォーマット

家計簿が続かない理由として多いのが、「記入が面倒」「細かい分類が負担」という声です。ざっくり管理で良い場合は、ツール選びとフォーマットをシンプルにすることで、負担をかなり減らせます。例えば、スマートフォンの家計簿アプリには、レシートを撮影するだけで自動的に項目を分類してくれる機能付きのものがあります。

こうしたアプリは、クレジットカードや銀行口座と連携できるタイプも多く、カード払いの金額が自動で取り込まれるため、手入力の手間を減らせます。最初はアプリが用意しているテンプレート項目をそのまま使い、しばらく記録してみる方法もおすすめです。不要な項目は後から非表示にしたり、名前を変更したりできるものもあるため、自分の生活に合わせてカスタマイズしやすいでしょう。

エクセルやスプレッドシートで管理したい人は、「日付」「項目」「金額」「メモ」程度の列だけを用意した、1ページのシートから始めると分かりやすくなります。食費や日用品、交通費など、よく使う項目はプルダウンにしておくと入力が楽です。合計や月ごとの集計は、最初から複雑な関数を組まなくても、あとから少しずつ追加していけば問題ありません。

手書き派の人は、市販の家計簿ノートや、インターネット上で配布されている無料フォーマットを印刷して使う方法も考えられます。1週間ごと、1か月ごとにページが分かれているタイプなら、見返しやすく、モチベーションの維持にもつながりやすいです。

詳細な家計簿項目一覧

ここからは、家計簿の項目をもう少し細かく分けたい人向けに、代表的な費目の一覧と考え方を整理します。食費の内訳や日用品、被服、美容、医療費などを分けることで、お金の使い方のクセが見えやすくなります。

交際費や娯楽費、サブスク、特別費の扱い方、クレジットカードやポイントの計上ルールも取り上げます。自分の家計の状況に合わせて、必要な項目だけ取り入れていくイメージで読み進めてみてください。

食費の内訳と予算配分

食費は家計の中でも割合が大きくなりやすい項目です。その分、内訳を少し分けておくだけで、節約のポイントが見つかりやすくなります。例えば「食材」「外食」「コンビニ・カフェ」といった具合に、使う場面ごとに分ける方法があります。自炊中心の家庭なら、食材費が多くても問題ない場合もありますが、外食やコンビニが増えていると、見直しの余地があるかもしれません。

食費の予算配分を考えるときは、まず過去1〜3か月の平均を把握すると、現実的な数字を決めやすくなります。家計簿をこれから始める人は、最初の数か月は「記録がメイン」と考え、無理に予算を削り過ぎない方が続けやすいです。ある程度データがたまってから、「外食だけ少し減らしてみる」「コンビニでの買い物を週何回までにする」といった具体的なルールを検討すると、ストレスを感じにくいでしょう。

食費の中でも、調味料やまとめ買いの食材など、月によって金額がぶれやすいものもあります。こうした支出は、数か月単位で平均を取ると、全体像がつかみやすくなります。例えば、3か月分の食材費の合計を3で割ることで、1か月あたりの目安を出すイメージです。短期間の増減に振り回されず、長い目で見ることがポイントになります。

なお、飲み会や友人との食事を「交際費」に入れるか「外食費」に入れるかは、どちらでも構いません。大切なのは、自分が後から見返したときに、「どんな目的で使ったお金か」が分かるようにしておくことです。途中でルールを変えたくなった場合は、変更した時点をメモしておくと、家計の傾向を考えるときに役立ちます。

日用品・消耗品・被服・美容・医療費などの小分類の作り方

食費以外の支出も、家計簿の項目を少し工夫するだけで、お金の使い道が見えやすくなります。例えば、トイレットペーパーや洗剤、ティッシュなどの消耗品は「日用品」としてまとめる人が多いです。文房具やキッチン用品、洗濯グッズなども、日用品に含めてしまうと管理がしやすくなります。

一方で、洋服や靴、かばんなどは「被服費」として別項目にすると、買い過ぎていないかをチェックしやすくなります。美容に関する支出、例えば美容院代や化粧品、エステ代などは「美容費」としてまとめる方法があります。被服費と美容費を分けることで、見直したいポイントがより明確になるケースもあるでしょう。

医療費は、病院での診察代や薬代、歯科治療費などをまとめる項目です。ドラッグストアでの買い物は、日用品と医薬品が混ざることが多いため、レシートを見ながらおおよその内訳を分けるか、面倒な場合は「ドラッグストアは日用品扱い」とルールを決めてしまう方法もあります。厳密さよりも、続けやすさを優先した方が、長期的には役立つケースが多いです。

小分類の数は、増やし過ぎると記録が負担になりがちです。最初は「日用品」「被服・美容」「医療費」の三つ程度から始め、必要に応じて分け直すと良いでしょう。例えば、被服費が思ったより多いと感じたら、季節ごとや家族ごとにメモを残す、という形でも構いません。家計簿は一度決めたら変えてはいけないものではないので、暮らしの変化に合わせて柔軟に調整していく姿勢が大切です。

交際費・娯楽・趣味・サブスク・特別費の計上と年間把握

交際費や娯楽費、趣味にかけるお金は、生活を楽しむために必要な支出でもあります。ただ、何となく使っていると、いつの間にか金額が大きくなっていることも少なくありません。家計簿では、これらの項目を分けて記録することで、「どこにどれくらい使っているか」を見える化しやすくなります。

交際費には、飲み会や友人との食事、プレゼント代、結婚式のご祝儀など、人とのつながりに関わる支出をまとめます。娯楽費や趣味費には、映画やライブ、ゲーム、スポーツ観戦、書籍、楽器やスポーツ用品など、自分の楽しみのための支出を入れるイメージです。サブスクは、動画配信サービスや音楽配信、オンラインゲーム、クラウドサービスなど、毎月自動的に引き落とされる契約を一覧にしておくと、見直しのときに便利です。

特別費は、毎月は発生しないけれど、年間を通して見ると一定の頻度で出ていくお金を指します。例えば、旅行代、帰省費用、大型家電の購入費、引越し費用、冠婚葬祭関連の支出などです。これらを毎月の生活費に混ぜてしまうと、その月だけ家計が赤字に見えてしまい、全体像が分かりにくくなる場合があります。

そこで、家計簿上では「特別費」として別枠を作り、年間の合計を把握しておく方法が役立ちます。例えば、過去1年間の特別費の合計が24万円なら、「月2万円分の特別費が発生している」と考え、毎月少しずつ積み立てておくイメージです。こうしておくと、急な出費があっても家計が大きく崩れにくくなります。

クレジットカード・銀行口座・ポイント・端数の計上ルール

現金だけでなく、クレジットカードや電子マネー、ポイント払いが増えてくると、家計簿の管理が少し複雑に感じられるかもしれません。ここでは、無理なく続けられる計上ルールの考え方を紹介します。基本は「お金を使ったタイミングで記録する」か、「引き落とし時点でまとめて記録するか」の二つです。

使ったタイミングで記録する方法は、レシートを見ながら、その日のうちに家計簿へ入力するスタイルです。この場合、クレジットカード払いでも「食費」「日用品」など、現金と同じ項目に分けて記録します。月末にカードの請求額を見て、「家計簿の合計とズレていないか」を確認すると安心です。

一方、引き落とし時点でまとめて記録する方法は、毎月のカード請求額を「カード支払い」として一括計上し、内訳は別途メモに残すスタイルになります。細かい分類が不要な人や、カード利用が多くて毎回入力するのが大変な人に向いたやり方です。どちらの方法が正解というわけではなく、自分が続けやすい方を選ぶことが大切になります。

ポイント払いは、家計簿上では「支出が減った」と考えるか、「ポイントという収入があった」と考えるかで扱いが変わります。シンプルにしたい場合は、ポイントで支払った分も含めた金額を「食費」などの項目に記録し、実際に現金やカードから出ていった金額との差はあまり気にしない方法もあります。端数調整やポイントの扱いにこだわり過ぎると、家計簿が負担になりやすいため、自分がストレスを感じない範囲でルールを決めることがポイントです。

固定費・変動費ごとの主な費目一覧

家計簿の項目を考えるとき、「固定費」と「変動費」に分けて整理すると、節約の優先順位を付けやすくなります。固定費は毎月ほぼ同じ金額がかかる支出で、変動費は月ごとに増減する支出です。

この章では、住居費や保険料、教育費などの固定費と、水道光熱費や通信費、食費や交通費などの変動費を、家計簿の項目としてどう扱うかを解説します。節約のコツや見直しのポイントもあわせて整理していきます。

住居費・保険料・定期契約・教育費の扱い方

固定費は、一度契約すると毎月自動的に引き落とされるため、意識しないうちに家計への負担が大きくなっていることがあります。代表的なのが、住居費、保険料、各種の定期契約、教育費などです。家計簿では、これらを一覧にしておくと、毎月の最低限必要なお金が把握しやすくなります。

住居費には、家賃や住宅ローンの返済額、管理費や共益費、駐車場代などを含めます。更新料や引越し費用は、特別費として別に記録しておくと、年間のバランスが見やすくなります。保険料は、生命保険や医療保険、自動車保険、火災保険など、加入している保険ごとに一覧にしておくと、重複や無駄がないかを確認しやすくなるでしょう。

定期契約には、動画や音楽のサブスク、スポーツジム、習い事、新聞や雑誌の定期購読などがあります。教育費は、学費や塾代、習い事の月謝など、子どもに関する支出が中心です。これらは毎月ほぼ同じ金額が発生するため、家計簿では「固定費」としてまとめておき、年に一度程度は見直すタイミングを設けると安心です。

保険や定期契約は、解約やプラン変更に条件がある場合も多いため、見直しを検討するときは、契約内容をよく確認する必要があります。家計簿を通じて「どれくらい払っているか」を把握したうえで、必要性や優先度を考えると、冷静な判断につながりやすいでしょう。なお、保険や教育費の最適な金額は家庭ごとに異なるため、迷う場合はファイナンシャルプランナーなど専門家に相談する方法もあります。

水道光熱費の計上と節約のコツ

水道光熱費は、毎月発生する支出ですが、季節によって金額が大きく変わることが多い項目です。家計簿では「水道代」「電気代」「ガス代」をまとめて「水道光熱費」として管理しても良いですし、電気会社やガス会社を乗り換えたい人は、あえて別々の項目にしておくと比較しやすくなります。

例えば、電気代は夏と冬に増えやすく、ガス代はお湯を使う頻度が高い季節に上がる傾向があります。家計簿で月ごとの金額を記録しておくと、「去年の同じ月と比べてどうか」が分かるようになり、節約の効果を確認しやすくなります。電力会社やガス会社のプラン変更を検討するときも、年間の使用状況が分かっていると、シミュレーションがしやすくなります。

節約のコツとしては、まず「どのくらい使っているか」を知ることが第一歩です。家計簿に請求書の金額だけでなく、使用量や契約プラン名をメモしておくと、後から見直すときに役立ちます。例えば、「オール電化のプランにしてから、ガス代はゼロになったが電気代が増えた」といった変化も、数字で確認できるようになります。

なお、光熱費の節約は、生活の快適さとのバランスも大切です。無理に暖房や冷房を我慢すると、体調を崩すリスクもあります。家計簿のデータを参考にしつつ、自分や家族にとって無理のない範囲で対策を考える姿勢が重要です。電力会社のキャンペーンや、自治体の省エネ支援策なども時期によって変わるため、最新の情報を確認しながら検討すると良いでしょう。

通信費・スマートフォン・インターネットの見直しポイント

通信費は、スマートフォンやインターネット回線など、現代の生活に欠かせない支出です。その一方で、契約内容が複雑で、家計簿をつけるまで「いくら払っているかよく分からなかった」という人も少なくありません。家計簿では、「携帯電話料金」「インターネット回線」「固定電話」「サブスク通信費」などに分けておくと、見直しのときに役立ちます。

まずは、毎月の請求書やアプリの明細を見ながら、実際の支払い金額を家計簿に記録してみましょう。基本料金だけでなく、端末代の分割払い、オプション料金、通話料やデータ通信の追加料金なども含めて確認すると、全体像が見えてきます。家族でまとめて契約している場合は、世帯全体でいくら払っているかを一覧にしておくと、格安プランへの乗り換えを検討しやすくなります。

見直しのポイントとしては、「実際の利用状況に合ったプランになっているか」が重要です。例えば、ほとんど自宅のWi−Fiでしかスマホを使っていないのに、大容量のデータプランを契約している場合は、料金を下げられる可能性があります。逆に、毎月データ容量をオーバーして追加料金を払っているなら、少し上のプランに変更した方が、トータルでお得になるケースもあります。

通信費のプランやキャンペーンは、数年単位で内容が変わることが多いです。そのため、一度見直したら終わりではなく、1〜2年ごとに家計簿のデータを見返しながら、再度検討する習慣をつけておくと安心でしょう。乗り換えには手間もかかりますが、固定費の削減につながる可能性もあるため、自分の生活スタイルと照らし合わせながら、無理のない範囲で検討してみてください。

食費・日用品・交通費・外食の傾向把握

変動費の中でも、食費や日用品、交通費、外食などは、日々の暮らし方がそのまま数字に表れやすい項目です。家計簿でこれらの項目を分けて記録しておくと、「何にどれくらい使っているか」の傾向が分かりやすくなります。例えば、食費全体はそれほど高くないのに、外食費だけが目立って多い場合は、自炊を少し増やすことでバランスを整えられるかもしれません。

交通費には、通勤や通学の定期代、バスや電車の利用料金、タクシー代、ガソリン代や駐車場代などが含まれます。通勤定期は固定費として扱い、休日の移動は変動費として分ける方法もあります。自家用車を持っている場合は、「ガソリン代」「自動車保険料」「車検費用」「駐車場代」などをまとめて「自動車関連費」として管理すると、年間の負担が把握しやすくなります。

日用品は、ついコンビニやドラッグストアでまとめ買いしてしまいがちな項目です。家計簿に記録していくと、「月末になると日用品の出費が増える」「セールの日に買い過ぎている」など、自分なりのパターンが見えてくることがあります。そのうえで、買い物の頻度やタイミングを少し調整するだけでも、無駄遣いを減らせる可能性があります。

傾向を把握する際は、1か月単位だけで判断せず、数か月分のデータを並べて見ることが大切です。季節や行事によって支出が増える月もありますし、臨時の出費が重なることもあります。家計簿の数字をきっかけに、自分や家族の暮らし方を振り返りながら、無理のない範囲で調整していくイメージを持つと良いでしょう。

家計簿の項目の決め方と予算の立て方

家計簿の項目は、人それぞれの暮らし方やお金の目的によって、最適な形が変わります。この章では、「貯金を増やしたい」「節約したい」「ざっくり把握できれば十分」など、タイプ別の考え方を紹介します。

さらに、予算配分の基本ルールや、給料日を起点にした管理方法、項目を決める実践ステップも解説します。初心者がつまずきやすいポイントと、無理なく続けるコツも取り上げるので、自分に合うやり方を探すヒントにしてみてください。

貯金重視・節約重視・ゆる管理タイプの使い分け

家計簿の項目を決める前に、「何のために家計簿をつけたいのか」を軽く整理しておくと、方向性がぶれにくくなります。例えば、将来の貯金を増やしたい人と、毎月の支出を少しだけ抑えたい人では、重視するポイントが少し異なります。自分がどのタイプに近いかを意識しておくと、家計簿の項目や予算の立て方も選びやすくなるでしょう。

貯金重視の人は、まず「貯金」「積立」の項目を家計簿の中で目立つ位置に置き、毎月いくら貯めるかを先に決める方法が向いています。いわゆる「先取り貯金」の考え方で、給料日などのタイミングで自動的に別口座へ移すよう設定しておくと、使い過ぎを防ぎやすくなります。残ったお金で生活費をやりくりするイメージです。

節約重視の人は、「どの項目をどれくらい減らしたいか」を明確にしておくと効果的です。例えば、「外食費を月5000円減らす」「サブスクを一つ解約する」といった具体的な目標を立てると、家計簿の数字とのつながりが分かりやすくなります。節約の対象としない項目、例えば教育費や医療費などは、無理に削らないという線引きも大切です。

ゆる管理タイプの人は、「ざっくり収支が分かれば十分」と考えていることが多いです。この場合、項目は10個前後におさえ、細かい分類はあまり気にしない方が続けやすいかもしれません。例えば、「食費」「生活用品」「趣味・交際」「固定費」「貯金」くらいに分け、「今月は趣味・交際費が少し多かったな」といった感覚で振り返るイメージです。どのタイプが正しいということではなく、自分の性格やライフスタイルに合った方法を選ぶことが、長く続けるうえでは重要になります。

予算配分の基本ルールと給料日・タイミングの設定

家計簿の項目を決めたら、次は予算配分を考えていきます。予算は「使ってもよい上限の目安」として設定しておくことで、無理のない範囲でお金の流れをコントロールしやすくなります。まずは手取り収入を把握し、その中から貯金や固定費を差し引いた残りを、食費や日用品、交際費などの変動費に振り分けていくイメージです。

一般的には、手取り収入のうち、住居費は3割前後、食費は2〜3割程度におさまるとバランスが取りやすいとされることがあります。ただし、これはあくまで目安であり、実際には地域や家族構成、働き方によって適切な割合は変わります。自分の家庭の状況を踏まえながら、まずは現在の支出がどのくらいかを家計簿で把握し、そのうえで少しずつ調整していく方が現実的です。

給料日を家計管理の起点にする方法も、予算を考えるうえで分かりやすくなります。例えば、「給料日から次の給料日までを1か月」とし、その期間内に使うお金を項目ごとに分けておくやり方です。現金派の人は、封筒や袋に「食費」「日用品」「交際費」などと書いて、あらかじめ予算分を入れておく方法もあります。クレジットカードや電子マネーをよく使う人は、家計簿アプリでカテゴリごとの予算を設定し、使い過ぎるとアラートが出る機能を活用するのも一案です。

予算は、最初から完璧な配分を目指す必要はありません。数か月ごとに家計簿のデータを見直し、「食費の予算が少しきつい」「交際費は思ったより使っていない」といった感想をもとに、少しずつ調整していくと良いでしょう。生活の変化や収入の増減に合わせて、柔軟に見直していく姿勢が大切です。

項目を決める実践ステップ

ここまでの内容を踏まえ、実際に家計簿の項目を決めるステップを整理してみます。最初に意識したいのは、「いきなり細かくし過ぎない」という点です。まずは大まかな項目で始め、必要に応じて増やす方が、挫折しにくくなります。

ステップ1として、自分や家族の1か月の支出を思い出しながら、「必ず発生するお金」と「月によって変わるお金」を紙に書き出してみます。家賃や保険料、通信費などの固定費と、食費や日用品、交際費などの変動費に分けて整理すると、頭の中がすっきりしやすくなります。レシートや通帳、クレジットカードの明細をざっと見返してみると、漏れを防ぎやすいです。

ステップ2では、書き出した支出を、家計簿の項目としてまとめます。例えば、「水道代」「電気代」「ガス代」は「水道光熱費」にまとめる、「美容院代」「化粧品」は「美容費」にまとめる、といった具合です。このとき、項目数は10〜20個程度を目安にすると、細か過ぎず、ざっくりし過ぎないバランスになりやすいでしょう。

ステップ3として、実際に1か月ほど家計簿をつけてみます。そのうえで、「この項目は分けた方が分かりやすい」「この項目はあまり使わないので統合したい」など、気づいた点をメモしておきます。2〜3か月続ける中で、家計簿のフォーマットを微調整していくイメージです。家計簿は一度作ったら終わりではなく、暮らしに合わせて育てていくツールと考えると、気持ちが楽になるかもしれません。

初心者が陥りやすい悩みと無理せず継続するコツ

家計簿を始めたばかりの人がよく感じる悩みとして、「続かない」「細かく分け過ぎて疲れる」「数字を見ると不安になる」といったものがあります。こうした悩みは、多くの人が一度は通る道でもあります。大切なのは、完璧を目指し過ぎず、自分にとって無理のないやり方を見つけることです。

続かないときは、家計簿のハードルが高過ぎる可能性があります。例えば、毎日すべてのレシートを細かく分類しようとすると、忙しい日が続いたときに負担になりやすいです。この場合、「週に1回だけまとめて記入する」「1日ごとの合計金額だけをメモする」など、ルールをゆるめてみると、意外と続けやすくなることがあります。

項目を細かく分け過ぎてしまった場合は、思い切って統合してみるのも一つの方法です。例えば、「被服費」「美容費」「趣味費」を一度「自分費」としてまとめてしまい、全体のバランスを見ることを優先するやり方もあります。余裕が出てきたら、再び分け直しても構いません。家計簿は、途中でルールを変えても問題ないものです。

数字を見ると不安になるという人は、「家計簿は自分を責めるためのものではなく、状況を把握するための道具」と意識してみてください。赤字の月があっても、それは「何が原因だったのか」を知るきっかけになります。例えば、「特別費が重なった月だった」「仕事が忙しくて外食が増えた」など、理由が分かるだけでも気持ちが少し楽になることがあります。

テンプレート&ツール別の家計簿項目例と作成手順

家計簿は、どのツールを使うかによって、項目の作り方や管理のしやすさが変わります。この章では、エクセルテンプレート、スマホアプリ、手書きノートやパソコンでの記入方法など、代表的なツール別に家計簿の項目例と作成手順を紹介します。

自分が続けやすいスタイルを選ぶことが、家計簿を習慣にするうえで大切です。同じ項目でも、ツールごとに見え方や手間が違うため、いくつか試しながら、自分に合う方法を探してみてください。

エクセルテンプレートの作成例

エクセルやスプレッドシートは、家計簿を自分好みにカスタマイズしたい人に向いているツールです。最初は難しそうに感じるかもしれませんが、基本的なテンプレートを一度作ってしまえば、毎月コピーして使えるので便利です。ここでは、シンプルで続けやすいテンプレートの例を紹介します。

まず、列には「日付」「項目」「内容」「支出」「収入」「支払い方法」「メモ」を用意します。行ごとに1件の買い物や収入を記録していくイメージです。項目は、先ほど整理した「住居費」「食費」「日用品」「水道光熱費」「通信費」「交通費」「交際費」「娯楽・趣味」「医療費」「保険料」「教育費」「特別費」「貯金」などを、あらかじめ一覧として別シートに作り、プルダウンで選べるようにしておくと入力が楽になります。

  • 月ごとの合計を出す行をシートの下部に作る
  • 項目別の合計を出すピボットテーブルを用意する
  • グラフで支出の割合を見える化する

といった工夫を加えると、家計の傾向を視覚的に把握しやすくなります。関数は、最初は「SUM」や「SUMIF」などの基本的なものだけでも十分です。慣れてきたら、「IF」や「VLOOKUP」などを使って、より自動化を進めることもできます。

インターネット上には、無料で使える家計簿のエクセルテンプレートも多数公開されています。そうしたテンプレートをダウンロードし、自分の項目に合わせて少し編集する方法も効率的です。最初から完璧なテンプレートを作ろうとせず、「使いながら少しずつ改善していく」という姿勢で取り組むと、負担が少なくて済むでしょう。

おすすめスマホアプリと自動連携

スマートフォンの家計簿アプリは、日々の記録を負担なく続けたい人に向いています。多くのアプリには、銀行口座やクレジットカード、電子マネーとの自動連携機能があり、支出や収入データが自動的に取り込まれるため、手入力の手間を大きく減らせます。レシートを撮影すると、自動で項目を判別してくれる機能を持つアプリも増えています。

アプリを選ぶときは、次のような点を意識すると良いでしょう。まず、家計簿の項目を自分好みに編集できるかどうかです。最初から用意されているテンプレート項目だけでなく、不要な項目を非表示にしたり、新しい項目を追加したりできるアプリだと、自分の家計に合わせた管理がしやすくなります。また、月ごとや年間の支出をグラフで表示してくれる機能があると、家計の傾向を直感的に把握しやすいです。

自動連携機能は便利ですが、すべての取引を完全に分類してくれるわけではありません。時々、アプリが自動で振り分けた項目を確認し、必要に応じて修正することが大切です。例えば、ドラッグストアでの買い物が「医療費」として分類されてしまった場合に、「日用品」に変更するといった具合です。こうした微調整を通じて、アプリの分類精度も少しずつ自分の使い方に近づいていきます。

アプリによっては、有料版と無料版で機能が分かれていることもあります。広告の有無や、連携できる口座数、データの保存期間などを比較し、自分がどこまでの機能を必要としているかを考えながら選ぶと良いでしょう。家計簿アプリは、途中で乗り換えることも可能なので、いくつか試しながらしっくりくるものを探してみるのも一つの方法です。

手書きノート・パソコンでの記入法と継続のコツ

手書きの家計簿や、シンプルなパソコンのメモ帳での管理は、数字と向き合う感覚を大切にしたい人に向いています。手で書くことで、「どの項目にいくら使ったか」が記憶に残りやすくなるという声もあります。市販の家計簿ノートには、あらかじめ項目やフォーマットが印刷されているものも多く、書き込むだけで形になるため、初心者にも使いやすいです。

手書きで続けるコツは、「書く量を増やし過ぎない」ことです。1日ごとの支出を細かく書き込むのが負担に感じる場合は、1週間の合計をまとめて記録する方法もあります。例えば、「今週の食費合計」「日用品合計」といった形で、週ごとにページを分けるスタイルです。レシートは、項目ごとに封筒やクリアファイルに分けて入れておき、週末にまとめて集計すると、作業時間を短くできます。

パソコンで記入する場合は、エクセルほど細かく作り込まず、テキスト形式で簡単な表を作るだけでも構いません。「年月」「項目」「金額」「メモ」といった列を用意し、1か月分を1つのファイルにまとめるイメージです。集計は電卓で行っても良いですし、必要になったときにだけエクセルにコピーして合計を出す方法もあります。

継続のためには、「家計簿をつけるタイミング」を生活の中に組み込むことが大切です。例えば、夕食後の10分を家計簿タイムにする、週末のどこかで1週間分をまとめて記録するなど、自分の生活リズムに合った時間を決めておくと、習慣になりやすいでしょう。完璧に毎日続けられなくても、途中で空白の期間があっても構いません。思い出したタイミングで再開できる柔らかさを持っておくと、長い目で見て続きやすくなります。

編集部おすすめフォーマットとダウンロード・カスタマイズ方法

家計簿を一から作るのが不安な人は、既に用意されたフォーマットをベースにする方法もおすすめです。エクセルやPDF形式の家計簿テンプレートは、インターネット上で無料配布されているものが多数あります。こうしたフォーマットをダウンロードし、自分の家計簿項目に合わせて少し編集するだけで、使いやすい家計管理ツールが用意できます。

おすすめのフォーマットは、「固定費」と「変動費」が分かれており、月ごとの合計が自動で計算されるタイプです。例えば、上部に「住居費」「水道光熱費」「通信費」「保険料」「教育費」などの固定費の欄があり、下部に「食費」「日用品」「交通費」「交際費」「娯楽・趣味」「医療費」「特別費」などの変動費の欄が並んでいる形式です。これにより、毎月の最低限必要な出費と、調整しやすい出費が一目で分かるようになります。

カスタマイズの際は、まず自分が使わない項目を削除したり、「その他」にまとめたりして、フォーマットをシンプルに整えます。そのうえで、よく使う項目を上の方に配置し、優先して記入しやすいようにすると、日々の入力が楽になります。エクセルの場合は、セルの色を変えたり、項目ごとに背景色を分けたりすることで、視覚的にも分かりやすくできます。

フォーマットを使い始めた後も、「この項目は分けた方が良さそう」「この欄はあまり使わない」と感じたら、適宜編集して構いません。家計簿は、生活の変化や家族構成の変化に合わせて、少しずつ形を変えていくものです。最初から完璧な一覧を目指すよりも、「今の自分にちょうどいい形」を探しながら、柔軟に調整していくことが、無理なく続けるためのポイントと言えるでしょう。

データで把握する家計改善の流れ

家計簿の項目を決めて記録を続けると、少しずつお金の流れが見えるようになってきます。この章では、そのデータをどのように家計改善に活かしていくかの流れを整理します。

月次や年間の集計の見方、無駄遣いの発見方法、節約のアクションプランの立て方を具体的に解説します。さらに、貯金や教育費、保険、資産運用など、将来に向けたシミュレーションの考え方や、定期的な見直しのタイミングについても触れていきます。

月次・年間の集計と合計・傾向の見方

家計簿のデータは、記録するだけでなく、定期的に振り返ることで価値が高まります。まずは、月ごとに「収入の合計」「支出の合計」「貯金額」を確認し、黒字か赤字かの大まかな流れを把握します。そのうえで、項目別の合計を一覧にし、「食費」「通信費」「交際費」など、どの項目が大きな割合を占めているかを見ていきます。

年間の集計も、家計の傾向をつかむうえでとても役立ちます。1年分の家計簿を振り返り、「特別費の合計」「旅行や帰省にかかった金額」「医療費の総額」などを確認すると、月単位では気づきにくいパターンが見えてくることがあります。例えば、「毎年春に教育費が増える」「冬は光熱費が高くなる」といった季節要因です。

傾向を見ていく際は、「増えている項目」と「減っている項目」に注目すると、家計改善のヒントが見つかりやすくなります。例えば、前年より外食費が増えているなら、自炊の頻度を少し見直すなどの対策を検討できます。逆に、医療費が増えている場合は、健康面での対策や、保険の内容を確認するきっかけになるかもしれません。

グラフや円チャートを活用すると、数字が苦手な人でも直感的に家計のバランスを把握しやすくなります。エクセルや家計簿アプリには、項目別の割合を自動でグラフ化してくれる機能があるものも多いです。数字を眺めるだけでなく、視覚的な情報も組み合わせながら、自分の家計の特徴をつかんでいくと良いでしょう。

無駄の発見方法と節約アクションプラン

家計簿のデータをもとに無駄遣いを見つけるときは、「削る前に理由を知る」ことが大切です。ただ単に金額の多い項目を減らそうとするのではなく、「なぜその支出が増えているのか」を考えてみると、現実的な対策が見えやすくなります。例えば、外食費が増えている背景には、仕事が忙しく自炊の時間が取れない、といった事情があるかもしれません。

無駄を見つけるコツとしては、次のような視点があります。まず、「同じようなサービスに二重でお金を払っていないか」を確認します。動画配信サービスや音楽サブスク、クラウドサービスなどで、ほとんど使っていないのに契約を続けているものがないかチェックしてみましょう。次に、「頻度の割に金額が高い支出」がないかを見ます。例えば、週に何度もコンビニに立ち寄って少額の買い物をしていると、合計では大きな金額になっていることがあります。

節約のアクションプランを立てるときは、「いきなり大きく削らない」こともポイントです。「外食をゼロにする」といった極端な目標は、ストレスが大きく、続きにくい傾向があります。それよりも、「外食は週2回まで」「コンビニは1日1回まで」など、少し意識すれば達成できそうなラインを設定すると、無理なく続けやすいでしょう。

また、節約は「我慢」だけでなく、「仕組み」を変えることでも実現できます。例えば、電気やガス、通信などの固定費のプランを見直す、保険の内容を整理する、ポイント還元率の高い決済方法を選ぶなどです。こうした見直しは、一度行えばその後も効果が続く可能性があります。ただし、契約変更には条件や手数料がかかる場合もあるため、事前に最新の情報を確認しながら慎重に判断することが重要です。

貯金・教育費・保険・資産運用に向けたシミュレーション例

家計簿で現在の収支を把握できたら、次は将来に向けたお金の計画を考えていく段階に進めます。ここでは、貯金や教育費、保険、資産運用などに関する、基本的なシミュレーションの考え方を紹介します。あくまで一般的なイメージであり、実際の判断は各家庭の状況によって異なる点に注意が必要です。

貯金については、「毎月いくら貯められそうか」「何年でいくら貯めたいか」をざっくり設定してみます。例えば、「毎月2万円を5年間続けると、単純計算で120万円になる」といった具合です。家計簿のデータをもとに、「現在の生活を大きく変えずに、どの程度なら貯金に回せるか」を考えていくと、現実的な目標を立てやすくなります。

教育費は、子どもの人数や進路によって必要な金額が大きく変わります。一般的な目安として紹介されるデータもありますが、実際には公立か私立か、自宅から通うか一人暮らしかなど、条件によって大きく違ってきます。そのため、家計簿で現在の収支バランスを確認しつつ、必要に応じて教育費の情報を調べたり、シミュレーションツールを使ったりすることが大切です。

保険や資産運用についても、家計簿のデータは判断材料の一つになります。例えば、医療費がどのくらい発生しているか、貯金のペースはどうかといった情報を踏まえて、「どの程度の保障が必要か」「どのくらいのリスクなら許容できるか」を考えていきます。ただし、具体的な金融商品の選択や投資判断は、個々の状況によって適切な答えが変わるため、必要に応じてファイナンシャルプランナーなど専門家に相談することも検討すると良いでしょう。

定期的な見直しタイミングとFPに相談する目安

家計簿は、一度つけ始めたら終わりではなく、定期的に見直していくことで、より暮らしに合った形に整っていきます。見直しのタイミングとしては、「毎月」「半年ごと」「年に一度」という三つのレベルを意識すると分かりやすいです。毎月は、収支の確認と予算の微調整を行い、半年ごとに固定費やサブスクの見直しを行うイメージです。

年に一度の見直しでは、1年間の家計簿を振り返り、貯金額や特別費の合計、教育費や医療費の動きを確認します。そのうえで、「来年はどの項目に力を入れたいか」「どんな目標を持ちたいか」を考えていくと、家計管理が単なる記録ではなく、暮らしの計画づくりにつながっていきます。ボーナスの使い道や、旅行計画なども、このタイミングで一緒に考えると良いでしょう。

ファイナンシャルプランナーに相談する目安としては、「住宅購入を検討している」「教育費や老後資金が不安」「保険や資産運用について客観的な意見がほしい」といったタイミングが挙げられます。家計簿で収支や支出の内訳が整理されていると、相談の場でも状況を説明しやすく、より具体的なアドバイスを受けられる可能性があります。

なお、税制や社会保障制度、金融商品のルールなどは、将来的に変更されることがあります。そのため、一度立てた計画も、数年ごとに最新の情報を確認しながら見直していくことが重要です。家計簿は、そうした見直しの際に、自分の家計の「現在地」を示してくれる大切なデータになります。

よくあるQ&A・悩み別テンプレートと実例

最後に、家計簿の項目や管理方法について、よくある悩みや疑問をもとにしたテンプレート例を紹介します。学生や一人暮らしの人、家族世帯など、状況によって向いている家計簿の形は少しずつ違います。

ここでは、悩み別に「このような項目の分け方が考えられる」という実例を挙げながら、チェックしておきたいポイントも解説します。自分の状況に近いパターンを参考にしつつ、必要な部分だけ取り入れてみてください。

学生・1人暮らしの悩み別テンプレートと実例

学生や一人暮らしの方からは、「収入が少ないので、どこから管理すればよいか分からない」「家賃と食費だけで精一杯で、貯金ができない」といった声がよく聞かれます。こうした場合、まずは生活に必須の支出を中心に、シンプルな家計簿テンプレートから始めると良いでしょう。例えば、次のような項目構成が考えられます。

「収入」「住居費」「食費」「日用品」「交通費」「通信費」「交際費・娯楽」「特別費」「貯金」です。アルバイト代や仕送りは「収入」にまとめ、家賃や寮費は「住居費」、自炊と外食はひとまず「食費」に含めてしまう形です。日用品や交通費、交際費などは、金額が大きくなり過ぎていないかをざっくり確認する目的で使います。貯金は、少額でも良いので、「毎月いくらまでなら貯金に回せそうか」を試してみるイメージです。

実例として、手取り10万円前後の一人暮らしの場合を考えてみます。家賃が4万円、通信費が7000円、光熱費が1万円前後かかるとすると、残りはおよそ4〜5万円になります。この中から食費や日用品、交通費、交際費をまかなう必要があります。家計簿で1〜2か月の支出を記録し、「食費にいくら」「交際費にいくら」といった内訳が見えてくると、自分なりの優先順位が見つかりやすくなります。

例えば、「外食にお金をかけたいから、日用品はドラッグストアのセールを活用する」「趣味に使うお金を確保したいので、コンビニでの買い物を減らす」といった工夫です。学生や一人暮らしの段階では、無理に大きな貯金を目指すよりも、お金の流れを把握し、自分の価値観に合った使い方を意識することが、将来の家計管理にもつながっていきます。

家族・世帯別の項目追加例

家族世帯の家計簿では、一人暮らしのときにはなかった項目が増えてきます。例えば、子どもに関する「教育費」や「習い事費」、家族全員分の「医療費」や「被服費」、自動車関連費などです。家族の人数やライフステージによって、家計簿の項目も変化していくため、定期的に見直しながら調整していくことが大切です。

項目追加の例としては、「子ども関連費」を一つの大きな項目として設け、その中に「保育料・学費」「習い事」「学校用品・教材費」「お小遣い」などを小分類としてメモしておく方法があります。家計簿上は「教育費」としてまとめつつ、メモ欄に「習い事」「修学旅行代」などと書き添えておくと、後から見返したときに内訳が分かりやすくなります。

自動車を持っている家庭では、「自動車関連費」を独立した項目として設けると、年間の負担が把握しやすくなります。具体的には、「ガソリン代」「駐車場代」「自動車保険料」「車検費用」「メンテナンス費」などです。月によって発生の有無が異なる費用もあるため、年間の合計を出しておくと、将来の買い替えや維持費の検討にも役立ちます。

また、家族が増えると、食費や日用品の支出も自然と増えていきます。このとき、一人当たりの目安を意識し過ぎると、必要な支出まで削ろうとしてしまうことがあります。家計簿では、「食費の合計」とともに、「外食費」「おやつ代」など、調整しやすい部分を分けておくと、無理のない見直しがしやすくなるでしょう。

よくあるミスとチェックリスト

家計簿をつける中で、多くの人が共通してやりがちなミスがあります。これらをあらかじめ知っておくと、途中でつまずいたときにも原因を見つけやすくなります。例えば、「レシートをため込み過ぎて記入が追いつかない」「項目を途中でコロコロ変えてしまい、比較しにくくなる」「クレジットカードの支出を把握しきれない」といったケースです。

レシートの山に悩まされないためには、「記入する頻度」と「保管方法」をあらかじめ決めておくことが大切です。例えば、「週に1回、日曜日の夜にまとめて家計簿をつける」「レシートは財布ではなく、家に置いた箱に入れておく」といった具体的なルールです。記入が終わったレシートは、月ごとに封筒に入れておくと、後から確認したいときにも便利です。

項目を頻繁に変えてしまうと、家計の傾向を比較しにくくなります。どうしても変更したい場合は、「変更した月」をメモしておき、その前後で比較するときに注意するようにしましょう。クレジットカードの支出については、「カード利用額の合計」と「項目別の家計簿の合計」が大きくずれていないかを、月に一度チェックする習慣をつけると安心です。

チェックリストとしては、「固定費の一覧は作れているか」「家計簿の項目数は多過ぎないか」「記入のタイミングは決まっているか」「カードやポイントの扱いルールは決めているか」などを意識すると良いでしょう。完璧を求め過ぎず、時々振り返りながら、自分に合った家計簿の形に近づけていくことが大切です。

まとめ

家計簿の項目は、人それぞれの暮らし方やお金の目的によって、最適な形が変わります。この記事では、基本となる住居費や食費、水道光熱費、通信費、貯金といった項目から、日用品や被服、美容、医療費、交際費、特別費などの細かい分類まで、幅広く整理しました。固定費と変動費に分けて考えることで、節約や見直しの優先順位も付けやすくなります。

また、エクセルやアプリ、手書きノートなど、ツール別の家計簿の作り方や、学生や一人暮らし、家族世帯など、状況別の項目例も紹介しました。大切なのは、完璧な一覧を作ることではなく、自分が続けやすく、家計の状況を把握しやすい形にすることです。最初はざっくりでも構わないので、少しずつ記録を重ねながら、必要に応じて項目を調整していくと良いでしょう。

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この記事を書いた人

田中 壮のアバター 田中 壮 株式会社TFPグループ代表取締役

2009年、株式会社STEPに入社し、システム開発を担当。市川市消防局でのレスキュー隊の経験を経て、2013年にプルデンシャル生命保険株式会社に入社し保険業界へ。2014年には個人保険販売ランキングで全社営業マン約4,000人中4位となり、2015年に営業所長に就任。その後、保険代理店(株式会社イコールワン)を共同創業。2018年に株式会社TFPグループを設立し、代表取締役に就任。自身はMDRT(生命保険・金融サービスの専門家が所属するグローバル組織)2024年度TOT(トップ・オブ・テーブル/最上級の資格)基準を達成。

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