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奨学金の繰上返済できる?メリットや返済方法について徹底解説

2023.05.29
奨学金の繰上返済できる?メリットや返済方法について徹底解説

※この記事は商品プロモーションを含むことがあります。

「奨学金を早めに返済したいけど可能なの?」「繰上返済をすることのメリットはあるの?」と疑問を持っている方も多いでしょう。

そこで今回は、奨学金の繰上返済とはどのような制度なのかについてご紹介します。

繰上返済をすることのメリットや方法についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

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奨学金の繰上返済とは?

貯金箱に入ったお金

大学の学費の支払いのために奨学金を借りている方が増えています。多くの方は日本学生支援機構(JASSO)より奨学金を借りているでしょう。

貸与型の奨学金はお金を借りていることになっているため、学校を卒業した後には返済が必要です。

基本的には月々一定金額を返していくのですが、繰上返済の申し出をすることで、支払日を待たずに早くお金を返すことができます。

繰上返済をするメリット

喜ぶ学生

奨学金を繰上返済するメリットは下記の3つがあります。

  • 第二種奨学金を利用している場合は利息が少なくなる
  • 機関保証を利用していた場合は保証料が返ってくることもある
  • 早めに完済することで他のことに資金を回せる

第二種奨学金を利用している場合は利息が少なくなる

奨学金には利息が発生しない第一種奨学金と利息の発生する第二種奨学金があります。(参照元:日本学生支援機構

第二種奨学金を利用している場合は、支払う年数が長くなるほど、多くの利息を支払わなければいけません。

しかし、繰上返済をすることで支払う利息を少なくすることができます。

ただし、早めの返済をしても据置期間利息という利息がかかるので、注意しましょう。

機関保証を利用していた場合は保証料が返ってくることもある

奨学金の保証には人的保証と機関保証の2種類があります。機関保証を選択した場合には、貸与された奨学金から差し引く方法で支払いが必要です。

そこで、繰上返済を利用して、支払い期間を短くすることで、支払っていた保証金の一部が返還されることがあります。

支払うはずだった保証金を支払う必要がなくなるので、そもそもの料金が少なくなるのも大きなメリットでしょう。(参照元:日本学生支援機構

早めに完済することで他のことに資金を回せる

繰上返済を利用して、早めに奨学金を完済することで、精神的に余裕ができると同時に、他のことに資金を回すことが可能です。

また、早めに完済するとその後のライフプランが立てやすくなります。結婚式の費用や住居の購入など、あなたの将来の設計がしやすくなるので、繰上返済の利用は視野に入れても良いでしょう。

繰上返済をするデメリット

悩み

繰上返済をするデメリットは生活資金の余裕がなくなってしまうことです。

奨学金は他のローンに比べて、利率が低く設定されていることが多く、長期間の支払いになっても他の選択肢よりも利息を抑えることができます。

そのため、生活を切り詰めて無理をしてまで繰上返済をする必要はないでしょう。

繰上返済をする余裕が多少ある場合でも、車の購入費用など買い物に充てるのもおすすめです。

残りの返済金額を確認する方法

お金を持つ男性

毎月返済をしているが、口座引き落としのためいくら支払っていて、残りがいくらなのか分からないという方も多いです。

そんな時はスカラネットパーソナルにログインをして、返済残高を調べましょう。返済残高が把握できたら、繰上返済を利用するかどうかを検討してください。

もし、返済金額が残り少なく、金銭的にも余裕があるという場合には繰上返済をしても良いでしょう。

また、スカラネットパーソナルからは登録している住所や返還口座の変更もできるため、登録情報に変更があった場合にはそちらから申請してください。

繰上返済を利用する方法

紙に金額を書く人

繰上返済を利用したいと考えている方は、どのようにして繰上返済をすれば良いの?と疑問を持つ方も多いでしょう。

そこで、繰上返済を利用する方法を第一種、第二種に分けてご紹介します。

  • 第一種奨学金の繰上返済方法
  • 第二種奨学金の繰上返済方法

第一種奨学金の繰上返済方法

第一種奨学金には利息がかかりません。そのため、繰上返済をしても返済総額に変化はありません。

申請はインターネットより、スカラネットパーソナルを利用して行います。事前に登録している口座から引き落としがされる方式です。

スカラネットパーソナルが利用できない場合には、郵送や電話などで日本学生支援機構とやり取りをする必要があります。

第二種奨学金の繰上返済方法

第二種奨学金の返済には利息がかかります。そのため、何回分の支払いをするのかまたは、いくら分返済したいのかを選択します。

金額指定の場合には、設定した金額に近い数字の返済回数が選択され、その回数分繰上げて返済が可能です。

申請方法は第一種と同様で、スカラネットパーソナルから行います。もちろん、こちらも郵送や電話での対応もあるので、利用できる方法で申請をしてください。

繰上申請は貸与終了後ならいつでも可能

カレンダー

繰上申請は奨学金の貸与が終了している場合はいつでも行うことができます。そのため、在学中から貯金をしていたという方は、初月から繰上申請をすることも可能です。

また、前述していますが、第二種奨学金を利用している場合は据置期間利息がかかるので、初月から繰上返済をしても、多少の利息が発生します。

奨学金の返済が難しくなった場合の対処法

悩む女性

奨学金の貸与が終了して、返済をしている最中に病気などの事情によって返済が難しくなるということもあるでしょう。

そのような場合のために救済措置が用意されています。

どのような救済措置があるのかを確認していきましょう。

  • 月々の返還額を減らせる減額返還制度
  • 返還を先延ばしにできる返還期限猶予制度
  • やむを得ない理由による返還免除

月々の返還額を減らせる減額返還制度

奨学金の貸与が終了した後に、災害や傷病、その他経済的理由があって奨学金の返済が難しいという方で、減額をすれば返済ができる方を対象にした減額返還制度があります。

一定の期間中は月々の支払う金額を減らし、その代わりに支払いの期間を延長します。無理のない返済をしたいという方は申請をしてみてください。

日本学生支援機構によると、減額返還制度の対象となる基準は下記の通りです。基準の範囲内であれば減額をすることができます。

  • 給与所得者の場合:所得証明書等の年間収入金額325万円以下
  • 給与所得以外の所得を含む場合::所得証明書等の年間所得金額(必要経費等控除後)年間収入金額225万円以下

月々の返済額を減額しても、支払う総額が変わるわけではないので、注意しましょう。

返還を先延ばしにできる返還期限猶予制度

災害、傷病、経済困難、失業などさまざまな理由によって返還が難しい場合には、返還を先延ばしにできる返還期限猶予制度が用意されています。

マイナンバーなどの必要書類を提出し、審査を通過することができれば、最長で通算10年まで返還期限を延ばすことが可能です。

日本学生支援機構によると、返還期限猶予制度の基準となる収入金額は下記の通りです。基準を満たしていても審査結果によっては返済期限を延ばせないこともあるので注意してください。

  • 給与所得のある方:年間収入金額300万円以下
  • 給与所得以外の所得がある方:年間収入金額200万円以下

返済期限を延ばすということは、その分完済までの期間が長くなるということなので、よほど厳しくない場合は減額という選択を取ると良いでしょう。

やむを得ない理由による返還免除

奨学金を完済する前に、死亡又は精神もしくは身体の障害を負ってしまった場合は返還免除を受けることができます。

日本学生支援機構によると、障害の基準としては、労働能力を失ってしまったまたは、労働能力に高度な制限がかかってしまった場合が該当します。

返還免除を受けるためには、死亡したことが証明される書類や病気があるという診断書、学生支援機構が用意している所定の書式の提出が必要です。

繰上返済をするときの2つの注意点

メガホンを持つ男性

奨学金の繰上げ返済をするときの注意点は下記の2点に注意しましょう。

  • 引き落とし日には口座にお金を用意しておく
  • 返済が難しい場合に消費者金融を利用するのは避ける

引き落とし日には口座にお金を用意しておく

引き落とし日に口座にお金が入っていないと、次月の支払いになってしまうため、余計な利息がかかります。

繰上返済を希望していて、給与口座と貯蓄口座を分けているという方は、お金の移し替えをし忘れないように注意しましょう。

返済が難しい場合に消費者金融を利用するのは避ける

奨学金の返済が難しくなってしまった場合に、消費者金融からお金を借りて返済しようとする方もいます。

消費者金融は奨学金に比べて利率が高い(100万円未満の借り入れで年18.0%程度)ため、最終的に支払う金額が増えてしまうことがほとんどです。

また、奨学金であれば、返還期限の猶予をもらえたり、減額返還をすることも可能ですが、消費者金融にはそのような猶予制度はありません。

もし、返還が困難になってしまった場合には、すぐに学生支援機構へ連絡をして、返還について相談をしましょう。

奨学金の繰上返済に関するよくある質問

疑問を持つ女性

繰上返済をした分だけ、支払いを休むことは可能ですか?

繰上返済は返すお金を先に多く支払うことで、支払いの期間を短くするものです。そのため、支払いを休むことはできません。支払いが困難な場合は、減額返還制度を利用しましょう。

繰上返済を利用すると、どのくらいお得になりますか?

例えば、年利率が0.5%、貸与総額が1,500,000円、返還回数が156回の場合は返還総額が、1,549,514円になります。利息分の49,514円を毎月分割して支払うことになるので、毎月317円程度の支払いが加算されています。そこで、10回分の先払いを行うと、3,170円分を節約することが可能です。

まとめ:繰上返済を利用して奨学金を早く返そう

消えるお金

繰上返済を利用することで、奨学金を早く返すことができます。奨学金は借金なので、早めに返せるに越したことはありません。

通常の給料に加えて、ボーナスなどをもらって余裕ができた時には、ぜひ繰上返済を利用してみてはいかがでしょうか?

また、返還が困難になってしまった場合には、減額返還制度や返還期限猶予制度を利用して、無理のない返済を行ってください。

関連記事:給付型奨学金を受給する年収の条件とは?制度の変更点や注意点を解説

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高柳政道

高柳政道

CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

静岡県出身。小売業やメーカー営業を経験後にライターへ転身。 FP資格を活かして執筆業務を行う。 得意分野は「株式投資」「保険」「クレジットカード」「カードローン」など。 保有資格は「CFP」「1級ファイナンシャル・プランニング技能士」。

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