iDeCoの受け取り方は「一時金」「年金」「併用」の3種類があり、どれを選ぶかで税金や手取り額が変わります。 老後のお金の準備として始めたはずが、受け取る時の選び方で損をしたくないと思う人も多いはずです。
この記事では、iDeCoの基本的な制度から、受け取り方ごとの税金の違い、手続きの流れまでまとめて解説します。 自分のライフプランに合った受け取り方を考えるためのポイントも紹介しますので、最後まで読めば、おおまかな方向性がつかめるはずです。
iDeCoの受け取り方とは?
ここでは、iDeCoの受け取り方の全体像を整理します。 一時金か年金かといった形式だけでなく、税制優遇や受取開始年齢のルールも押さえることが大切です。
掛金や運用の結果、手数料がどのように年金資産に影響するかも簡単に触れておきます。 まずはiDeCoという確定拠出年金の仕組みをざっくりつかみ、後の章で具体的な選び方を検討しやすくしていきましょう。
一時金(一括)・年金(分割)・併用の違い
iDeCoの受け取り方には、大きく分けて一時金、年金、併用の3種類があります。 一時金は積み立てた年金資産を一括で受け取る方法で、退職金のようなイメージに近い形式です。 年金は、決められた期間にわたり毎年や毎月など、分割して給付金を受け取る形になります。
併用は、一部を一時金として受け取り、残りを年金として受け取る方法です。 例えば老後のスタート時にまとまったお金を確保しつつ、その後の生活費として年金を受給するといった使い方ができます。 どの方法も原則として60歳以降に受給が始まり、受取方法は加入時に選ぶのではなく、受け取る時点で選択します。
一時金は退職所得として、年金は雑所得として扱われ、税金の計算方法が異なります。 そのため、単に「一括の方が分かりやすい」といった理由だけで決めてしまうと、税金面で不利になる場合もあります。 自分の退職金や公的年金の見込み額と合わせて、どの形式が合っているかを検討することが重要です。
税制優遇と税金の基本
iDeCoは掛金が全額所得控除になるなど、積み立て中の税制優遇が大きい制度です。 運用益も原則として非課税で再投資されるため、長期で運用するほど税金面のメリットを感じやすくなります。 ただし、受け取る段階では税金がかかる可能性がある点は押さえておきたいところです。
一時金として受け取る場合は退職所得の扱いとなり、退職所得控除という特別な控除が使えます。 この控除額は勤続年数やiDeCoの加入期間などに応じて決まり、長く加入しているほど大きくなります。 控除額の範囲内であれば、退職所得としての課税は発生しない仕組みです。
一方、年金として受け取る場合は、公的年金等と同じく雑所得として扱われます。 公的年金等控除という仕組みにより、一定額までは所得税や住民税の負担が軽くなります。 併用の場合は、一時金部分と年金部分でそれぞれ別のルールで税金を計算することになります。
どの受け取り方が有利かは、他の収入や退職金の有無、年齢などによって変わります。 税制は改正されることもあるため、具体的な金額を検討する際は、最新の税制と自分の収入状況を合わせて確認すると安心です。
受取開始年齢と加入期間のルール
iDeCoは原則として60歳になるまでお金を引き出せない制度です。 受給権が発生する受取開始年齢は、加入期間によって変わる仕組みになっています。 加入期間が短いと、受け取りを開始できる年齢が遅くなる点に注意が必要です。
例えば、通算の加入期間が10年以上あれば、60歳から受け取ることができます。 一方で、加入期間が短い場合は、61歳以降に受給開始年齢がずれていきます。 途中で企業型確定拠出年金からの移換があった場合などは、通算加入者等期間として合算されることがあります。
受取方法の選択や、具体的な受け取り開始時期は、原則として60歳以降に行うことになります。 ただし、国民年金の被保険者でなくなった時期や、厚生年金の加入状況によっても細かな条件が変わる場合があります。 障害給付金や死亡一時金として受給するケースでは、老齢給付金とは異なる時期やルールが適用されます。
年齢のルールは制度改正の影響も受けやすいため、将来の受け取りを考える際には、最新の受給開始年齢や加入期間の要件を確認するとよいでしょう。 特に60歳前後で働き方を変える予定がある人は、受取開始時期と生活資金のバランスを早めにイメージしておくと安心です。
掛金・運用・手数料が受取額に与える影響
iDeCoで将来受け取る金額は、毎月の掛金、運用の成果、そして手数料の3つの要素で決まります。 掛金は個人型のiDeCoであれば、自営業か会社員かなどの属性によって上限額が異なります。 無理のない範囲で掛金を設定しつつ、長く続けることが基本になります。
運用は、投資信託や定期預金などの配分を自分で決める仕組みです。 値動きのある商品は増える可能性がある一方で、元本割れのリスクもあります。 一方、元本確保型の商品は値動きが小さい代わりに、長期で見ると増え方が抑えられることも多いです。
手数料は、加入から受け取りまで継続してかかる運営管理費用などがあります。 毎月の口座管理料や、投資信託にかかる信託報酬などを合計すると、長い期間では年金資産に影響する可能性があります。 金融機関によって手数料水準が異なるため、加入時点で確認しておくとよいでしょう。
同じ掛金でも、運用の方針や手数料によって、将来の受取額は変わります。 どの商品が正解とは言い切れませんが、リスクとリターン、コストのバランスを意識して選ぶことが大切です。 受け取り方を考える前提として、自分のiDeCo口座の資産状況を定期的にチェックしておくと、老後の計画も立てやすくなります。
iDeCoの損しない選び方
ここからは、iDeCoの受け取り方を選ぶ際の具体的な考え方を見ていきます。 一時金、年金、併用それぞれの税金計算の基本と、どのような人に向いているかの目安を整理します。
実際の税額は、他の退職金や公的年金、収入金額との合計で変わります。 あくまで一般的な仕組みとして理解したうえで、自分の状況に合わせて検討するための土台として活用してください。
一時金を選ぶ場合の税金計算式
iDeCoを一時金として受け取る場合、税金は退職所得として扱われます。 退職所得は、まず退職所得控除額を差し引き、その半分に所得税の税率をかけるという計算式です。 この退職所得控除が大きなポイントで、加入期間が長いほど控除額が増える仕組みになっています。
退職所得控除額は、一般に「20年以下の勤続年数は1年あたり40万円」「20年を超える部分は1年あたり70万円」といった目安があります。 iDeCoの場合は、企業型確定拠出年金などとの通算期間が関係することがあります。 同じ年に会社の退職金とiDeCoの一時金を一緒に受け取ると、退職所得控除を分け合う形になるため、控除を使い切ってしまう可能性もあります。
例えば、退職金だけで退職所得控除をほぼ使い切る人が、同じタイミングでiDeCoを一括で受け取ると、iDeCo分に対して税金がかかりやすくなります。 一方、退職金が少ない人や、退職金を受け取る時期とiDeCoの受取時期をずらせる人は、一時金の方が有利になることもあります。 どのタイミングで一時金を受け取るかは、勤続年数や会社の退職金制度と合わせて考えることが大切です。
一時金の税金は、源泉徴収であらかじめ差し引かれるのが一般的です。 ただし、退職所得控除の計算や、他の退職所得との合計の扱いは複雑になりやすいです。 不安な場合は、退職予定の会社の担当部署や税務署、専門家に相談し、最新のルールを確認しながら検討すると安心でしょう。
年金受取時の課税
iDeCoを年金として受け取る場合、税金は雑所得として扱われます。 公的年金等と同じ枠で計算されるため、国民年金や厚生年金の老齢年金と合算される点が特徴です。 この合計額から、公的年金等控除という一定の控除額を差し引いて、残りに所得税や住民税がかかります。
公的年金等控除は、年齢と年間の年金収入金額によって変わる仕組みです。 例えば、65歳以上で年金収入が一定額以下なら、かなりの部分が控除される場合もあります。 一方で、公的年金と企業年金、iDeCoの年金を合わせると、控除額を超えて課税対象になるケースもあります。
年金受取のメリットは、毎月または毎年の収入として老後の生活費をカバーしやすい点です。 生活費の足しとして計画を立てやすく、急に大きな税金が発生しにくいという安心感もあります。 ただし、他の収入が多い人や、退職後も働き続ける人は、雑所得が増えることで税負担が高まる可能性があります。
年金として受け取る際も、金融機関から源泉徴収されることが一般的です。 確定申告をすることで、医療費控除や他の所得との調整により、税額が変わることもあります。 自分の老後の収入の合計をある程度見積もり、年金として受け取る金額と期間を検討すると、無理のない受け取り方を考えやすくなります。
併用(分割)を選んだときの税負担シミュレーション事例
併用とは、iDeCoの年金資産の一部を一時金で受け取り、残りを年金として分割で受け取る方法です。 税金の計算では、一時金部分は退職所得、年金部分は雑所得として、それぞれ別々に扱われます。 この仕組みを活かすと、退職所得控除と公的年金等控除の両方を使える可能性があります。
例えば、退職金が少なめで退職所得控除に余裕がある人が、iDeCoのうち一定額を一時金として受け取るケースを考えます。 退職金とiDeCoの一時金を合算しても退職所得控除の範囲内に収まれば、その部分には所得税がかからないことがあります。 残りの年金部分は、公的年金等と合わせて雑所得として計算され、公的年金等控除の対象になります。
一方で、企業年金や会社の退職金が大きい人は、退職所得控除をすでに使い切っている可能性があります。 この場合、iDeCoの一時金を増やし過ぎると、退職所得としての課税が重くなるリスクがあります。 併用を選ぶ際には、一時金に回す金額と年金に残す金額のバランスが重要になります。
実際の税額は、勤続年数、退職金の金額、公的年金の見込み額、退職後の働き方など、多くの条件で変わります。 シミュレーションをする際は、簡易な早見表だけでなく、国税庁の情報やシミュレーションツールを参考にするとよいでしょう。 併用は柔軟な選択肢ですが、必ずしも誰にとっても最適とは限らないため、自分のライフプランに沿って慎重に判断することが大切です。
iDeCoの受け取り手続きの流れと必要書類
ここでは、実際にiDeCoの給付金を受け取る際の手続きの流れを確認します。 一時金、老齢年金、死亡や障害時の給付それぞれで、手続き先や必要書類が少しずつ異なります。
受け取りのタイミングが近づいたら、早めに金融機関や国民年金基金連合会などの案内を確認しておくと安心です。 手続きの時期が遅れると、支給開始が後ろ倒しになることもあるため、全体の流れを把握しておきましょう。
一時金請求の実務フロー
iDeCoを一時金として受け取る場合、まずは運営管理機関である金融機関から送られてくる案内を確認します。 多くの場合、受給開始年齢に近づくと、老齢給付金の受取方法を選ぶための書類が郵送されます。 その書類に、一時金を希望する旨と受取時期、振込先口座などを記入して提出する流れです。
具体的には、所定の「給付金請求書」や本人確認書類、マイナンバーの写しなどが必要になることが多いです。 企業型からの移換がある場合や、通算加入期間が複雑な人は、勤続年数を確認できる書類のコピーを求められることもあります。 提出先は、原則として加入している金融機関ですが、実務上は国民年金基金連合会などの機関とも連携して処理されます。
請求書の提出から実際の支給までには、一定の期間がかかります。 受取希望日の数カ月前には手続きを始めると、資金計画が立てやすくなります。 一時金は原則として一括で支給されるため、受け取るタイミングと使い道を事前にイメージしておくと安心です。
税金については、金融機関側で退職所得として源泉徴収されるのが一般的です。 ただし、退職所得控除の計算の前提となる加入期間や他の退職所得との関係は、人によって異なります。 不明点がある場合は、手続きの前に金融機関や一般社団法人確定拠出年金協会などの案内を確認し、最新の情報に基づいて進めることをおすすめします。
老齢年金の給付開始手続きと提出時期
iDeCoを老齢年金として受け取る場合も、受給開始年齢が近づくと金融機関から案内が届きます。 その案内に従って、年金として受け取る期間や回数、受取方法を選択し、所定の書類を提出します。 公的年金の老齢年金とは別の手続きになるため、混同しないように注意が必要です。
提出する書類には、「老齢給付金裁定請求書」や本人確認書類、振込先口座の情報などが含まれます。 年金の受取開始時期は、原則として60歳以降ですが、加入期間によっては61歳以降になることもあります。 そのため、自分の受給権が発生する時点を事前に確認し、開始希望日の数カ月前には手続きに着手するとよいでしょう。
年金としての受取額は、選んだ期間によって変わります。 例えば、5年や10年などの期間を指定し、その期間内で毎年一定額を受け取る形式が一般的です。 期間を短くすれば1回あたりの受取額は増えますが、雑所得としての収入が増え、税負担が重くなる可能性もあります。
老齢年金の受取開始後は、原則として自動的に支給が続きますが、住所変更や口座変更の際には別途手続きが必要です。 公的年金とiDeCoの年金を合わせた年間収入を把握し、必要に応じて確定申告を行うことで、税金を適切に計算できます。 制度や必要書類は変更されることがあるため、受取開始前には必ず最新の案内や公式情報を確認してから行動することが大切です。
死亡・障害時の給付・請求手続き
iDeCoでは、老齢給付金だけでなく、一定の条件を満たした場合に障害給付金や死亡一時金が支給されることがあります。 加入者が障害状態になったときや、ご遺族が給付を受け取る場合には、老後とは異なる手続きが必要です。 いざという時に慌てないよう、基本的な流れだけでも知っておくと安心でしょう。
障害給付金は、国民年金の障害基礎年金などと同様に、所定の障害等級に該当した場合が対象となります。 請求には、医師の診断書や障害の状態を証明する書類が必要です。 請求書類は、加入している金融機関や運営管理機関を通じて提出し、審査のうえで給付の可否が決まります。
死亡一時金は、加入者が亡くなった場合に、ご遺族が受け取る給付です。 受取人は、加入時などに指定した遺族が優先されますが、指定がない場合は法律で定められた順序に従います。 必要書類としては、死亡を証明する戸籍謄本や住民票、ご遺族の本人確認書類などが挙げられます。
これらの給付は、税金の扱いも老齢給付金とは異なります。 死亡一時金は相続税やみなし相続財産として扱われる場合があり、障害給付金は非課税となるケースもあります。 具体的な税務上の取り扱いは状況によって変わるため、請求時には税務署や専門家に確認し、最新の制度に沿って判断することが重要です。
ライフプラン別iDeCoのおすすめの受け取り方
ここでは、ライフプランごとにiDeCoの受け取り方の考え方を整理します。 一括で受け取るか、年金として分割するか、併用するかは、老後の生活設計や他の資金とのバランスで変わります。
あくまで目安としての考え方を紹介しますので、自分の家計や公的年金、退職金の予定を踏まえて検討してください。 最適な受け取り方は人それぞれであり、ここでの内容は判断材料の一つとして活用していただくイメージです。
まとまった資金が必要なときは一括がおすすめ
退職直後に住宅ローンの繰り上げ返済や、子どもの教育費の残り、住み替えの費用など、まとまったお金が必要な人もいます。 こうした場合は、iDeCoを一時金として一括で受け取る選択肢が検討しやすくなります。 一括で受け取ることで、老後のスタート時に必要な資金を確保しやすくなるためです。
一時金は退職所得として扱われ、退職所得控除の範囲内であれば、所得税や住民税の負担を抑えられる可能性があります。 ただし、会社の退職金や企業年金と同じ年に受け取ると、控除額を超えてしまうこともあります。 退職金の金額や勤続年数を確認し、iDeCoを受け取るタイミングをずらすと、税金面で有利になるケースも考えられます。
一括で受け取る際は、その後の生活費の確保も意識しておきたいところです。 使い道を決めないまま大きな金額を手元に置くと、計画外の支出が増えやすくなる人もいます。 公的年金や他の貯蓄と合わせて、老後のどの時期にいくら必要かをざっくりとでも整理しておくと安心です。
一時金を選ぶかどうかは、税金の有利不利だけでなく、心理的な安心感や家計管理のしやすさも関係します。 自分がまとまったお金をどう扱うタイプかを振り返りつつ、必要に応じて併用や年金受取との比較も行うと、より納得感のある選択につながるでしょう。
安定した収入が欲しいなら年金受取がおすすめ
退職後の生活費を、毎月または毎年の安定した収入でまかないたい人には、年金としての受け取り方が向きやすいです。 公的年金に加えて、iDeCoの年金が上乗せされることで、毎月の生活費の見通しが立てやすくなります。 特に、大きな一時的支出の予定が少ない人には、年金受取の安心感がメリットになることがあります。
年金として受け取る場合、雑所得として公的年金と合算され、公的年金等控除の対象になります。 控除額の範囲内であれば、税負担を抑えながら受け取れる可能性があります。 一方で、退職後も働き続ける人は、給与収入と年金収入を合わせた合計で税金が決まるため、全体の収入バランスを見ることが大切です。
年金受取では、受取期間をどのくらいにするかも検討ポイントです。 期間を長くすれば、1回あたりの受取額は小さくなりますが、税金も比較的穏やかになりやすいです。 逆に、短い期間で受け取ると、年間の受取額が増え、税負担が高くなる可能性があります。
老後の生活費は、住宅費や医療費など、年齢とともに変化することがあります。 自分や家族の健康状態や、働き方の予定を踏まえ、何歳からどのくらいの年金収入があると安心かをイメージしてみるとよいでしょう。 そのうえで、iDeCoの年金受取額を調整すると、無理のない老後のキャッシュフローを考えやすくなります。
短期資金と老後資金を両立する併用(分割)の目安と判断法
一部は退職直後に使いたいが、残りは老後の生活費として分割で受け取りたい人には、併用が候補になります。 例えば、退職直後の旅行やリフォーム費用に一時金を充てつつ、その後の生活費として年金を受け取るといった形です。 短期の資金ニーズと長期の安定収入の両方を意識できる点が、併用の特徴といえます。
併用を検討する際の目安としては、まず退職金や貯蓄でどの程度の一時的な支出をまかなえるかを確認します。 そのうえで、iDeCoから一時金として受け取る必要がある金額を考えると、過不足が整理しやすくなります。 残りの年金部分は、公的年金や企業年金と合わせた時に、毎月の生活費にどの程度寄与するかを見ていきます。
税金面では、一時金部分に退職所得控除、年金部分に公的年金等控除が関わります。 退職所得控除に余裕がある人は、一時金の比率をやや増やすことも検討できます。 一方で、退職金が多い人は、一時金を増やし過ぎると税負担が重くなる可能性があるため、年金部分を厚くする選択肢もあります。
判断に迷う場合は、ざっくりとしたシミュレーションでも構いませんので、いくつかのパターンを比べてみるとよいでしょう。 自分の価値観として、「手元にお金があると安心するのか」「毎月の安定収入を重視するのか」を意識することも大切です。 併用は調整の幅が広い分、選択肢も多くなりますが、最終的には自分が納得できるバランスを探ることがポイントになります。
企業型・公的年金と併用する際の注意点
iDeCoの受け取り方を考える際は、企業型確定拠出年金や会社の退職金、公的年金との組み合わせも重要です。 これらを別々に考えるのではなく、老後の収入と資産の全体像として捉えることで、より現実的な計画が立てやすくなります。 特に税金の面では、合計額や受け取る時期によって結果が変わるため、注意が必要です。
企業型DCや退職金と同じ年にiDeCoの一時金を受け取ると、退職所得控除を共有する形になります。 控除額を超えた部分には所得税がかかるため、可能であれば受取時期をずらすなどの工夫も検討できます。 一方で、会社の制度上、退職と同時に企業型から個人型への移換や一時金受取が必要なケースもあるため、事前に会社の規程を確認しておくことが大切です。
公的年金との併用では、65歳以降の年金収入の合計がポイントになります。 国民年金や厚生年金に加え、企業年金やiDeCoの年金を受け取ると、公的年金等控除を超えて課税対象額が増えることがあります。 退職後もパートや自営業などで収入がある場合は、その所得も含めて全体の税負担をイメージしておくとよいでしょう。
また、企業型からiDeCoへの移換や、複数の年金制度の通算は、手続きやルールがやや複雑です。 運営管理機関や一般社団法人確定拠出年金協会の案内を確認し、必要に応じて専門家に相談することも選択肢になります。 制度は改正が続いている分野でもあるため、過去の情報だけで判断せず、最新のルールを踏まえて受け取り方を検討することが重要です。
まとめ
iDeCoの受け取り方は、一時金、年金、併用の3種類があり、それぞれ税金の仕組みや向いている人が異なります。 一時金は退職所得として退職所得控除が使え、年金は雑所得として公的年金等控除の対象になります。 併用では、その両方を活かせる可能性がありますが、退職金や公的年金との合計で結果が変わる点に注意が必要です。
受取開始年齢や加入期間のルール、掛金や運用、手数料の違いも、最終的な受取額に影響します。 企業型DCや退職金、公的年金と合わせた老後の収入全体を見ながら、自分のライフプランに合う受け取り方を考えることが大切でしょう。




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